ベースが国語教師だからか、私は数学や理科の指導でも「言葉にする」ことにかなりこだわる。 勉強ができる・できない、成績がよい・悪いは、小中学生のうちはほとんどが「思考の深度」で決まると思う。同じ問題を解き、解説を聞き、やり直し、それでも成績に大きな差が出るのはなぜか。それは解くとき、聞くとき、やり直すときの「頭の使い方、考えの深さ」が違うからだ。 成績が中々伸びない生徒というのは、我々基準から見ると「考えているふり」でしかないことがよくある。いや、彼ら・彼女らなりに一所懸命やっているのだ。でも、その「考える」は非常に浅いレベルでしかない。「考えているカンジ」「分かったカンジ」で勉強をこなしている(繰り返すが皆一所懸命なのは分かっている)。 私は、そうした思考の深度を左右するのは言語化の力だと思っている。問題の解答プロセスを、設問意図の理解を、言語化という形で表現できること。これが小中学生にと