■One to One マーケティング 『One to One マーケティング』というコンセプトがある。初めてこれが提唱されたのは、マーケティングコンサルタントのドン・ペパーズ(Don Peppers)氏とマーサ・ロジャーズ(Martha Rogers)氏の著書、「The One to One Future」(1993年)とされるが、日本でこれを頻繁に耳にするようになったのは、ウインドウズ95が発売されて、本格的にインターネットが普及し始めたころだ。まだ電子メールでさえ非常に物珍しく、情報技術の大きな進化に目を見張るような気持ちでおそるおそる使っていたことを思い出す。だが、確かにこのような技術が普及すれば個別の顧客それぞれにきめ細かく対応できるようになることを直観し、マーケティングが新しい時代に突入することを確信したものだ。個別の顧客一人一人に対応できればそれにこしたことはないことはもちろ