僕は20ドルで、アンディ・ウォーホルの希少な「A GOLD BOOK」を手にいれた。 後から聞いたのだが、この本を手離した、ダコタハウスに暮らす老婦人は、アートディレクターだったブロドヴィッチの恋人だった人で、その当時、ブロドヴィッチ本人から本をもらったらしい。 「この前、引き取った本の中に、ウォーホルの珍しい本がありましたよ」と、古書店の店主が伝えると、その記憶を思い出したそうだが、「好きな方の手に渡ればいいですね」と答えたという。 「君はこの本を売ってもいいし、持っていてもいい。自由にすればいいよ。売りたくなったら声をかけてくれ。僕の顧客を紹介する。そして、よかったら、これから僕の仕事を手伝ってくれないかい。君は本に詳しいし、本を見つける目と、本を引き寄せる運が良さそうだから」とジャックは言った。 僕は喜んでジャックの申し出を受け入れた。 今回のような出来事は、宝探しのようで、とっても