各地に残る伊能大図214枚を再構成し復元された伊能忠敬の地図=写真(下)。写真(上)はびわ湖(中央上)から流れ出た川が左下の大阪湾に向かう=27日午後、京都市北区・京都府立体育館(撮影・柿平博文) 江戸時代の測量家、伊能忠敬が作成した「伊能大図」(全214枚)を制作当初の姿に復元し、つなぎ合わせた縦35メートル、横60メートルの巨大な日本地図が27日、京都市北区の京都府立体育館で報道陣に公開された。 忠敬が全国をめぐって測量を始めてから来年で210年を迎えるのを記念し、民間の「伊能忠敬研究会」(東京)などが1年がかりで製作。大図の正本は明治6年に焼失したため、日米の博物館や図書館で保管されていた複本などからデータを収集し、縦2メートル、横1メートルのパネル計255面で復元した。 大図には、忠敬が実際に歩いた沿岸や街道に朱色の線が引かれているほか、集落、寺社などが詳細に書き込まれており、地図