学生時代のデビュー作、タトゥーTシャツが大ヒットコンセプターの坂井直樹氏は、日産「Be-1」「PAO」「Figaro」「Rasheen」、オリンパス「O-Product」、au KDDI「HEXAGON+MACHINA」など、時代を象徴するような数々のプロダクトの誕生に関わってきた。 70歳になる坂井氏は現在、自身が代表を務めるウォーターデザインで、「Innovation from Emotion」をミッションにプロダクト、サービス、教育などの幅広い分野においてコンセプトデザインを行っている。なぜ、坂井氏は分野を越えてイノベーションといえるようなデザインを生み出せるのだろうか。 坂井氏の出発点は大学時代にさかのぼる。京都市芸術大学に入学した1967年、時は学生運動が真っ盛り。大学では授業が開かれていなかったため、坂井氏は単身、米国に渡った。 渡米すると、自らTattoo Companyを設