イージス艦「あたご」の衝突事故の判決のため裁判所に入る後潟桂太郎被告(右)と長岩友久被告(左)=横浜市中区の横浜地裁で2011年5月11日、小林努撮影 海上自衛隊イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事故で、漁船の2人を死亡させたとして業務上過失致死罪などに問われた自衛官2人(起訴休職中)に対し、横浜地裁は11日、いずれも無罪(求刑・禁錮2年)を言い渡した。検察側が作成した航跡図について、秋山敬(ひろし)裁判長は「看過しがたい問題点がある。前提とする証拠の評価が誤っており、検察側の主張を認めることはできない」と批判。弁護側の主張と同様、漁船の右転が事故を招いたもので、漁船に回避義務があったと判断した。 【「あたご」と漁船の進路などを図説】刑事裁判と海難審判の流れも ◇漁船に回避義務「航跡図に問題」 起訴されたのは、衝突時の当直士官だった三佐、長岩友久被告(37)と、直前の当直士官