みずほ銀行のシステム障害をめぐり、金融庁は近く業務改善命令を出す。問題視するのは、親会社みずほフィナンシャルグループ(FG)を含めた企業統治(ガバナンス)のあり方だ。大きな障害を3度も繰り返す事態に、経営陣による管理・監督のまずさが根底にあると金融庁はみている。 「社内処分はどの程度にしたらいいのでしょうか」 検査を進めていた金融庁は、みずほ側からそう意見を求められたことがあるという。それを聞いた金融庁幹部は「大切なのは、処分より、いかに信頼を回復するかだ」。別の金融庁幹部は「みずほの経営陣は守りたいことばかり。どこまでやれば我々や世間が許すかしか、考えていない。だから、過ちを繰り返す」と話す。 2002年と11年の大きなシステム障害の再発防止を誓ったはずのみずほ。10年後にまたも起こすのは、FGの坂井辰史社長らグループ経営陣による管理が機能していない結果ではないか――。金融庁の問題意識だ