日々是鬱々 『「大人になりきれない人」の心理』読後感生活に行き詰まりを感じて様々に脱却方法を試みてきた冴えない中年男がついにライターデビューを果たすことになった。で、その記事のこぼれ話等。 この本は二つの点において興味深い本であった。 まず一つ目。最近、自分の子供を虐待し、死にまで至らしめる事件が頻発している。こういう事件が起こるたびに、親になるレベルにまで人間が成熟していない人間が子供を持ってしまったことによる悲劇だなぁ、と感じていたのだが、この本はこうした俺の感覚にずばり言葉を与えてくれた。子供を虐待する親は、自分がまだ子供なのだ。子供は自分中心にモノゴトを考え、回りの人間が全て自分に奉仕することを要求する。もちろんそんな論理がいつまでも通用するわけはないから、いつかは自分中心に世界が回ることをあきらめ、社会に順応していく。こうした状況に心理が順応が出来ていないまま、身体的に発達し「大人」とされる年齢に達してしまったが故に起こる悲劇がわ
