一般的な日本のクラフト蒸溜所とは一線を画す八郷蒸溜所。設備のひとつひとつに、日本酒とビールを造り続けてきた木内酒造ならではのこだわりが生きている。 文・写真:ステファン・ヴァン・エイケン 真新しい八郷蒸溜所を案内してくれるのは、サム・ヨネダこと米田勇さんだ。設備の説明を聞くにつれて、事の次第がようやくわかってくる。一見パズルのようにバラバラな装置の組み合わせは、決して非合理的なアプローチではない。むしろ八郷蒸溜所の独自路線を可能にする唯一の方法なのだ。 見学はまず穀物倉庫からスタートする。米田さんが設備を見せながら原料の説明をする。 「大麦モルト以外のグレーンも使用したいので、2つある通常の袋型供給口の他に、もう1つ小さな供給口を用意しました。3つの供給口のどこを起点にしても、アランラドック社製の4ロール式ミルを通って糖化槽のホッパーに送るルートと、ミルを飛ばしてホッパーに直接送ってしまう
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