安倍晋三元首相が銃撃を受けて死去したことを受け、新潟青陵大大学院の碓井真史教授(社会心理学)は「悪者や強い人には何を言っても構わないという非常に乱暴な社会が事件の背景にある」と警鐘を鳴らし、「まずは相手に対する敬意を思い出すべきだ」と訴えた。 碓井氏は「一番悪いのは犯人だが、犯罪は社会を映す鏡。『犯人が悪い』だけで終わらせてはいけない」と指摘。事件を報じたネットサイトのコメント欄が炎上、閉鎖されたことを挙げ、「容疑者に対し、『さっさと死刑にしろ』という書き込みも見たが、事件を世の中の問題として社会で省みる必要がある」と話す。 インターネット交流サイト(SNS)が活発に使われるようになった現代について、「ネットやSNSは直接の原因ではないが、人間の遠慮しない乱暴な物言いを引き出してしまう」とし、「『アベ死ね』などの書き込みや外国人へのヘイトスピーチなど、以前であれば語られなかったような暴力的