カルシウムイオン(Ca2+)は生体内の主要な陽イオンの1つで、血液の細胞外液中におけるその濃度は約1%です。Ca2+は骨石灰化や、心臓および骨格筋系の収縮、神経筋伝達、ホルモン分泌や血液凝固における一連の反応においてなど、様々な細胞レベルのプロセスで重要な役割を果たします。 Ca2+基準範囲(成人)-例: 1.15~1.33 mmol/L(4.6~5.3 mg/dL) カルシウムの分布と生理学的意義 人体に含まれている約1 kgのカルシウムの実質的にほぼすべて(99%)は骨と歯に含まれています。残りの1%はあらゆる細胞の細胞内液と細胞外液に分布しています。血漿中に循環するカルシウムはたった8.7 mmol(350 mg)で、その総濃度は~2.5 mmol/L(10 mg/dL)です。これら350 mgの内、約 40%はタンパク質(ほとんどがアルブミン)と結合しており、10%は一連の陰イオン