概要 直径2.7kmのほぼ円形の二重式火山島。島の北方の海底には鳥島カルデラと呼ばれる海底火山が存在し、伊豆鳥島はその海底カルデラの南縁部に位置している。 伊豆鳥島は第四紀に活発に活動しており、玄武岩質の溶岩流と火砕物が幾重にも成層して島の主要部を形成したあと、デイサイト質のマグマによる爆発的な噴火が生じて山頂部に直径1.5kmのカルデラ火口が生じた。その後玄武岩~安山岩質のマグマ活動により2つの中央火口丘が生じている。構成岩石のSiO2量は46.8~74.8wt.%である。 1902年には、島の南方海中、頂上部、北海岸で強い爆発的噴火を起こした。カルデラ中央にあった円錐状火口丘の子持山の西側に大きな爆裂火口が生じ、その北北東側の千歳浦沿いに住んでいた125名の島民が全員犠牲となった。 1939年には子持山北側に中央火口丘の硫黄山が形成され、北方の千歳浦・兵庫浦へ溶岩が流下した。このときは