ビジネスの現場で使われ始めたARの要素技術は、さらに進化する。タブレットのような端末をかざさなくとも手軽に利用できるようになり、表示するCGもより本物らしくなっていく。ARを使ったシステムの開発も容易になりそうだ。今回と次回の2回にわたって、今後のARの進化を見通すための、四つの技術トレンドを紹介しよう。 まずは、「メガネ型ディスプレー」と「レイトレーシング」だ。 軽量なメガネ型が登場 現在、ARではタブレットが用いられることが多いが、今後はメガネ型の小型のHMDが主流になっていきそうだ(図1)。メガネ型のHMDは、カメラを内蔵している。現実にある風景や物の位置関係や形状を認識し、メガネを通して見える現実風景に仮想的な物体や情報を重ねて表示する。