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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (16)

  • 「若い頃の自分に教えたいこと」を集めた名言集『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』

    40~60代のおっさん達に、「もし若い頃の自分にアドバイスができるなら、何を伝える?」と聞きまくって集めた名言集。 聞いた場所も、東京なら赤羽・上野、大阪なら新世界、名古屋なら栄の飲み屋街に限定してる。出てきた答えは、下品で下世話で下半身ネタだらけだけれど、心底その通り!と言いたくなる名言ばかり。 誰も教えてくれなかったけれど、長いこと生きてきて、ようやく身に沁みて分かった、何気ない一言が集められている。職場呑みの宴席とか、独りで入った飲み屋のカウンターで、こっそり教わる人生の教訓だ。 わかる人には痛いほどわかるやつで、分からない人は、きっと、幸せな人生だと言えるだろう。 人は、傷ついた分だけ、性格が悪くなる ラブソングとかで、「傷ついた分だけ、人は優しくなれる」というフレーズがある。手垢にまみれまくっているが、これはウソ。 あんなの心地いいだけで、タワゴトです。真実は真逆で、傷ついた分だ

    「若い頃の自分に教えたいこと」を集めた名言集『他人が幸せに見えたら深夜の松屋で牛丼を食え』
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2024/01/14
    マーフィーの法則だなあと/禁煙したら体型変わるから覚悟しとけよ、と。
  • 経済学はどこまで信用できるのか『経済学のどこが問題なのか』

    経済学が、うさんくさい。 ネットで見かける経済学者の態度が偉そうだとか、オレサマ経済理論を振りかざす連中の断定口調が気に入らないとか、そういうのをさっ引いても、経済学そのものに不信感がある。何か騙されているような感覚がつきまとう。 この記事では、『経済学のどこが問題なのか』(ロバート・スキデルスキー、名古屋大学出版会、2022)をダシに、経済学そのものが抱える問題について、以下の構成で考察する。 ・自然科学の体裁としての数式・モデル ・現実との乖離の埋め方 ・経済学の何が問題か ・経済学のうさんくささ、クルーグマンは知っていた ・もし経済学者が馬だったら ・行動経済学の罪 ・経済学者への処方箋 ・経済学者は謝ったら死ぬのか 自然科学のフリをする経済学 例えば、経済学者が説明するグラフやモデルだ。 数式やパラメーターが出てくるので、自然科学の体(てい)を成しているように見える。パラメーターを

    経済学はどこまで信用できるのか『経済学のどこが問題なのか』
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2023/02/25
    ノーベルの遺族からもやめとけ言われているのにスウェーデン国立銀行の圧力で経済学賞を与えているのもおかしい。国立銀行賞なだけでいいんだよ。
  • この本がスゴい!2021

    「後で読む」は、あとで読まない。 「後で読む」は、あとで読まない。 「試験が終わったら」「今度の連休に」「年末年始は」と言い訳して、結局読まなかった。「定年になったら読書三昧」も嘘になるだろう。そもそも、コロナ禍で増えた一人の時間、読書に充てたか?(反語) だから「いま」読む。 たとえ一頁でも一行でも、目の前の一冊に向き合う。いま元気でも、一週間後には、読めなくなるかもしれないから。 今年は、死を意識した一年でもあった。「やりたいこと」を先延ばしにしてるうちに、感染して望みが断たれる可能性が爆上がりした。 時の経つのは早い。人生が長いほど、一年は短くなる。体感時間は加速する一方、人生の可処分時間は、短くなる。 だから「いま」読む。 積読を自嘲したりマウント取るのもヤメだ。いま読まない理由を並べ立てて開き直る不毛も捨てよう。そして、ずっと取っておいた、とっておきのを、いま読む。 そんなつも

    この本がスゴい!2021
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2021/12/01
    世界史の教科書でここまで感心するのならデータブックオブザワールドではどんな感想になるんだろうか?学生時代でもすんごい面白かったからなあ。/読書猿さんは「読書猿周辺」になりつつあるのがなんとも
  • 中学のとき国語でやった『最後の授業』は、中年になって世界史を学んだら解釈が変わった

    中学のとき、国語の授業で、アルフォンス・ドーデ『最後の授業』をやった。 フランス領アルザス地方に住む少年の目を通して、ドイツに占領される悲哀を描いた短編だ。明日からフランス語は禁止され、ドイツ語で教わることになる。だから今日は、フランス語の最後の授業なのだ、という話だ。 先生はフランス語の素晴らしさを伝えながら、国語を守ることの大切さを説く。ずっと勉強をさぼっていた少年は恥じ入るが、やがて授業の終わりを告げる鐘が鳴る。先生は蒼白になりながらも、黒板に大きく、「フランスばんざい」と書く…… 少年と同じくらいの年頃だったわたしは、いたく感動したことを覚えている。特に、先生の語る「ある民族が奴隷となっても、国語を守っている限り、牢獄のカギを握っているようなものだ」という一節は、長く記憶に残っている。 ところが、『詳説世界史研究』を読んだら、印象が変わった。 物語の舞台となったアルザス地方は、もと

    中学のとき国語でやった『最後の授業』は、中年になって世界史を学んだら解釈が変わった
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2021/07/11
    今の教科書は光村のサイトを確認 https://bit.ly/3k5YahD そういえば『ゆずり葉』も消え『やまなし』だけが残ったと/俺の頃は『西風号の遭難』だったのだが村上春樹が先生方に不評だったので敢えなく消えたそうで。
  • リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた

    「女の子の匂い」をご存じだろうか? 「臭い」ではなく「匂い」である。 よく言われる、せっけんの香りではない。デオドラントや柔軟剤、コンディショナー、乳液、ハンドクリーム、化粧水、オーラルケア、ファンデなどの香料、フレグランスでもない。それらは、女の子から漂ってくる様々な匂いを構成する要素にすぎない。 そうした、外づけの化合物ではなく、女の子自身から発する匂いだ。ココナッツミルクや白桃を想起させる、何とも言えない、「匂い」というより、「あの感じ」といえば分かるだろうか。心地よく、はっとする感じ、あるいは身体的にオンになる感覚である。 これは、わたしの変態性が生み出した妄想にすぎぬ、と考えていた。しかし、優れた先人たちの研鑽と研究の末、「女の子のいい匂い」とは、以下の物質であることが判明している。 ・高級脂肪酸と安息香酸エストラジオール ・ラクトンC10、C11 では、女の子の匂いを再現するこ

    リアル君の名は。おっさんが女の子の匂いを買ってきて身につけたら、たまらない背徳感を味わえた
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2019/05/23
    前回ウィトゲンシュタインで今回がコレ。振り幅が半端ない。/この布団の中でこっぽり生ビール氏の漫画を読むのだ!しかもおっさんが出るやつ。
  • 「古典は本当に必要なのか」討論会へ行ってきた

    古典不要派と必要派がガチで議論するシンポジウム「古典は当に必要なのか」を見てきた。パネリストの紹介は[「古典は当に必要なのか」シンポジウム]で、youtube や twitterまとめ([第一部]、[第二部])で見ることができる。 3行でまとめる+問題の質 長いので3行でまとめる。「高校の古典(古文・漢文)は必要か?」という議題に対し、 不要派:古典は選択科目にして論理国語に注力すべき。あと現代語訳でおk 必要派:幸せに生きるための古典は原文も一緒でないと 会場の声:必要派が優勢だが、現場では現代語で教えてるのが実情 そして、この問題の質は次の通り。「古典は必要か?」と問われれば、必要に決まっている。問題なのは、どれくらい必要なのか? と問われていることに気づいていないことである。 そして、もっと厄介なのは、「これくらい必要」の「これくらい」は何を根拠にそう言えるのかを、示せていな

    「古典は本当に必要なのか」討論会へ行ってきた
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2019/01/20
    すっげー嫌われよう。プログラム言語も流行り廃りが激しく古い言語がスタンダードにならないから必修科目としては寿命が短くて使えないと思う。ただ今の古典はあまりにも文学寄り過ぎる。
  • この本がスゴい!2018: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる

    まとめ すごく長くなったので、まとめる。まず、今年のベスト。 このがスゴい!2018のラインナップ。 このがスゴい!2018の一覧は以下の通り。 ◆フィクション 『ランドスケープと夏の定理』高島雄哉(東京創元社) 『舞踏会へ向かう三人の農夫』リチャード・パワーズ(河出書房新社) 『寿司 虚空編』小林銅蟲(三才ブックス) 『直線』ディック・フランシス(ハヤカワ文庫) 『ブッチャーズ・クロッシング』ジョン・ウィリアムズ(作品社) 『槿』古井由吉(講談社文芸文庫) 『平家物語』古川日出男(河出書房新社) ◆ノンフィクション 『知の果てへの旅』マーカス デュ・ソートイ(新潮クレスト・ブックス) 『愛とか正義とか』平尾昌宏(萌書房) 『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』吉川浩満(河出書房新社) 『人生は、運よりも実力よりも「勘違いさせる力」で決まっている』ふろむだ(ダイヤモンド社) 『文学

    この本がスゴい!2018: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2018/12/01
    エロマンガ待ち。
  • 本好きが選んだハヤカワの170冊

    オススメを持ち寄って、まったりアツく紹介しあう「スゴオフ」、今回のテーマは「ハヤカワ」!これまた楽しく美味しいだけでなく、積読山脈を成長させるスゴい回だった。 午後一時から夜八時、延々7時間のマラソン・オフ会、見てくれこの獲物。 ばかりですまぬ。場の"ふいんき"はやすゆきさんの「早川書房さんシバリスゴオフは直球、変化球アリで「さとし」が大人気の楽しいパーティだった」でどうぞ。 まずはSF、「ハヤカワといえばSF」の通念をあえて外したのか、SFはあるにはあるが、期待したより少なめ。おすすめプレゼンでは、イーガンもホーガンも、ギブスンもレムもないのがちょっと驚き。代わりにブラッドベリやハインライン、クラークが熱く語られる。暫定的結論によると、「幼年期の終わり」はSFオールタイムベスト、「ハイペリオン」はSFのラスボス」になった。「幼年期の終わり」と「ブラッド・ミュージック」はペアで読むと

    本好きが選んだハヤカワの170冊
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2012/05/15
    あのう東京創元社はいつでしょうか?講談社や文春よりも扶桑社や朝日ソノラマの方が早そう。
  • このハヤカワがスゴい!

    オススメをもちよって、まったり熱く語り合うスゴオフ、今度は「ハヤカワ」だ。 つまり、早川書房が肴だ。SF、NV、JA、HM、NF、FT、epi、演劇、もちろんハードカバーやミステリマガジンもOKだ。それではと、ハヤカワ・マイベストを選ぼうにも……これがすっごく難しい。「この新潮文庫がスゴい!」と同じで、素晴らしいがありすぎるのだ。 「ハヤカワといえばSFだろ常識的に考えて」、「ハヤカワといえばミステリの王、いや女王」という意見がある。全面的に賛成……なのだが、わたしの傾向では、NV(ノヴェル)やNF(ノンフィクション)を好んで読む。シリーズ丸ごと推したいのがハヤカワepi文庫。epiとは、"epicentre"の略で、「震源」のこと。海外小説の素晴らしさを伝える発信源たる思いが込められているという(こっそり「よりぬきハヤカワさん」と呼んでいる)。スゴが、傑作が、徹夜小説があまりに多

    このハヤカワがスゴい!
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2012/04/20
    ミステリアスプレス文庫がなくなっていてポッカーン。/愛着があるものが東京創元だったりするから注意注意。
  • 本好きが選んだ新潮文庫の160冊

    好きなを持ち寄って、まったりアツく語り合うスゴオフ。今回のテーマは「新潮文庫」。ジャンル不問・冊数未定でありながら、やってみるとむつかしい。 なぜと問うなら、自分の書棚と脳裏を浚ってみるといい。文芸、海外歴史、冒険、SF、純文、対談、ミステリー、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ、記憶から積山から、懐かしの一冊から流行りの新刊まで、いくらでも出てくるから。ありすぎて選べないのだ。 それでもムリヤリ選んだのが、「この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)」。これは「新潮文庫」+「寝忘れる徹夜」という組み合わせで厳選したもの。そして、人力検索はてなで質問したのが、「『この新潮文庫がスゴい!』という、あなたのオススメを教えてください」になる。わたしの偏見「理系のはてな」を跳ね返す文理入り乱れの怒涛のラインナップが揃った。 そして、実際にみんなで語り合ったのがスゴオフ。新潮文庫の良さ(

    本好きが選んだ新潮文庫の160冊
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2012/03/20
    『シャンタラム』読まねば。
  • この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)

    「マイベスト新潮文庫」を探すべく、書棚と脳裏を漁るのだが……出るわ出るわ、記憶からも積山からも怒濤のごとく、文芸、海外歴史、冒険、ミステリ、ファンタジー、ドキュメンタリー、エッセイ……ありすぎて選べない。 だから、も一つ「しばり」を設ける。それは「徹夜小説」であること。ひたすら面白く、寝を忘れて読みふけった鉄板を挙げる。くれぐれも、明日がお休みの夜を見計らって手にしてほしい。 ■「シャンタラム」 グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ 未読なら、おめでとう。「これより面白いのがあったら教えてくれ」という傑作だから。憑かれたように読みふけり、時を忘れる夢中だ。(わたしは4回乗り過ごし、2度事を忘れ、1晩完徹した)。巻措く能わぬ程度じゃなく、手に張り付いて離れない。とにかく先が気になって気になって仕方がない。前知識は邪魔、完全に身を任せて、物語にダイブせよ。 とはいうものの、蛇足気味に補足

    この新潮文庫がスゴい!(徹夜小説編)
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2012/03/05
    『ホワイトアウト』も『ストーンシティ』も『大聖堂』も『アマノン国往還記』も『深夜特急』も新潮ではないか。俺の10代は新潮社によって作られたと言っても過言ではないな。
  • 松岡正剛さんオススメの劇薬小説

    読書は毒書。読んだことを後悔する、トラウマを正剛さんにぶつけてみた。 10月23日、松丸舗でお話できるチャンスがあったので、いつく。まず、わたしの渾身の劇薬小説をリストアップし、正剛さんの反応を見る。次に、そこからオススメをディスカッションするという流れ。 まずはわたしのターン! 読んだことを後悔するような小説、読後感サイアクの作品を教えて欲しい。「期待して読んだら外れだった」ではなく、「読んだという記憶を消し去りたい」と思うくらい嫌あぁぁな気分にさせてくれるもの。不快、不愉快、気持ちわるい、吐きそう、夢に出そう、呪われそう、生きる気力が失せた……ホラー、マンガ、ノンフィクション、ジャンル不問で。そして、[この記事]をプリントアウトしたのを渡す。 真・現代猟奇伝(氏賀Y太) 隣の家の少女(ジャック・ケッチャム) 忌中(車谷長吉) 骨餓身峠死人葛(野坂昭如) 城の中のイギリス人(マン

    松岡正剛さんオススメの劇薬小説
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2010/10/29
    セイゴォ師になんつーもんを薦めてるんですか!!(褒め言葉)
  • さよなら、日経

    ようやく、「リーマン日経」の呪縛を解くことができる。 「社会人になったら、ニッケイ・ヨクヨム」と呪文をかけられ幾年月。半導体は日の魂とか、(アメリカン・スタンダードという名の)グローバルスタンダードとか、中国ワッショイとか、いろいろ吹き込まれましたな。日経新聞だけでなく、日経ビジネスとか日経コンピュータとか日経コミュニケーションズとか、たくさん貢ぎましたな。 その結果→職場や会議卓で「話を合わせる」役にはたった。 ビジネスのヒントや、業界の動向や、はたまた日経済の先行きは、すでに新聞よりもRSS+クオリティ紙で充分。具体的には、「ニューズウィーク」「クーリエ・ジャポン」「フォーリン・アフェアーズ」になる([経緯])。「出勤途上で新聞に目を通す」という習慣は、とうの昔にやめた。車内を見渡してみて、あらためて気づく、新聞読んでる人は珍しい部類に入る(リクルートスーツ姿の人が読んでいるのは常

    さよなら、日経
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    hiruhikoando 2010/08/30
    豚肉の相場はネット見ても載ってないからさすがにやめることが出来ないのだけど、確かにニュースは読まない。履歴書が広岡御大だったりスポーツや文化面が異常に充実していたり他の全国紙より好きなんだけど。
  • スカッと、さわやか「潮騒」

    鮮やかな夏小説、三島由紀夫「潮騒」。 夏をテーマに選書した20冊のうちの一冊を、ン十年ぶりに再読してみる。しかもシチュエーションは午後の浜辺、波の音をBGMにしてみたところ……期待を裏切らず、鮮やかなワクワクドキドキ感覚を味わう。結末は分かっていても、恋物語はいいねぇ。 伊勢湾の歌島を舞台にした、田舎の純朴なボーイ・ミーツ・ガールのストーリーなのだが、なんといっても読みどころは、おっぱいを始めとするカラダの描写だろう。この一文に触れるために、「潮騒」を通読しても損はない。 それは決して男を知った乳房ではなく、まだやっと綻びかけたばかりで、それが一たん花をひらいたらどんなに美しかろうと思われる胸なのである。 薔薇いろの蕾をもちあげている小高い一双の丘のあいだには、よく日に灼けた、しかも肌の繊細さと滑らかさと一脈の冷たさを失わない、早春の気を漂わせた谷間があった。四肢のととのった発育と歩を合わ

    スカッと、さわやか「潮騒」
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2010/08/17
    あのとき新治が「出来なかった」のは三島自身が「童貞」だったからではないかと疑っているのだが。
  • 恋の感覚は第七感「第七官界彷徨」

    読むとヘンな気になる乙女小説。読むと気がヘンになる、ではない。 よほど遠い過去のこと、 秋から冬にかけての短い期間を、 私は、変な家庭の一員としてすごした。 そしてそのあいだに私はひとつの恋をしたようである。 オープニングはこんな感じ(改行はわたし、句点上手いと思う)。男三人の生活に参加する少女のろうばいっぷりや、逆に彼女の感情をもてあます男衆の困惑が、ときにユーモラスに、ときには憂哀たっぷりに描かれる。人物&小道具の配列や、会話・表現上の韻のイフェクト、人称のゆらぎが、読みという行為に一定のリズムを与え、物語を追うというよりもむしろ、彼女の感覚を通じた体験になる。 尾崎翠は主人公・町子の一人称で描きたかったようだが、いかんせん田舎からポッと出てきた小娘の観察や会話で詳らかになるはずもない。そのため、独白や告白や手記の形で登場人物が内心を吐露する。そう、この一家は全員、各々の恋に苦しんでお

    恋の感覚は第七感「第七官界彷徨」
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2010/03/18
    ”川上弘美や多和田葉子の系譜に連なる、"女の子という存在"に寄り添う一冊”むしろこの間に倉橋由美子と金井美恵子を入れたい。
  • 「最近の若者はダメ論」まとめ

    近ごろ「最近の若者はダメ」が、(また)流行っているようなので、自エントリをまとめてみる。もし、「最近の若者は…」を見かけたら、ここを思い出してほしい。 きっかけは、職場の飲み会。「近ごろの若い連中はダメだ!」と一席ぶつオッサンがいたこと。それって、昔から言われてますね、と返すと、「何年何月何日に誰が言った!?出典どこだよ?何の根拠でそう断定できるんだよ?」ってオマエは小学生か。そこで調べてみたところ… ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 1. 近ごろの若者は当事者意識がなく、意志薄弱で逃げてばかりいて、いつまでも「お客さま」でいる件について [URL] 「最近の若者はダメだ」と昔から言われているが、特に今の若者はひどい。当事者意識が欠如しており、いつも何かに依存し、消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけている――という小論。出典を隠すと、内田

    「最近の若者はダメ論」まとめ
    hiruhikoando
    hiruhikoando 2009/12/18
    自分のことを言われると頭に血が上るもんでね。/高度情報化社会のおかげで要約がすぐ手に入りやすいのも若い人にとって凄いアドバンテージになっているはず。僕は期待してます。
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