「どうして三島由紀夫さんは、希代の理知をぶっとばしての自己肉体愛なのであろう。 二十代の避暑地での三島さんについて、著者は『痩せた裸が恥ずかしいのなら、海水パンツひとつで白日の下に出てこないはずである。それなら股間が……が、その点になると私のものとは比較にならぬぐらい立派なのであった。』という。 さて、それなら著者、福島氏の性器とはどんなものであろうかと、僕はいぶかる。 『週刊文春』に出ていた写真の若き日の福島氏に、若き日の僕は似ている。柄も大きい。その僕が、あの時の福島氏と同じ年齢の時、僕は三島さんに、ある秘密パーティーで会い、誘われて後日デートした。 当時、人気いちばんの日活ホテルのグリルに現れた三島さんは、原語でいくつかの料理を注文した。警視庁の剣道場で練習をしてきたのだと言った。 そしてタクシーで大久保の秘密めいた粋な旅館に行った。部屋に入るとシャワーをあびたらと僕は言われ、そうし