境田 正樹 弁護士、東京大学理事(病院担当) 1. 医療崩壊の危機 昨年秋からの新型コロナ陽性者の急増により、東京、神奈川、大阪など大都市圏においてコロナ重症患者を引き受けている病院においては、重症病床が不足し、極めてひっ迫した状態に陥っています。1月2日には、小池東京都知事が政府に対し、緊急事態宣言を要望しているとの報道もありました。 昨今、新型コロナ感染症について、現在の第2類感染症相当から第5類感染症に変更すべきか否かという議論も盛んに行われていますが、現に急増しているコロナ重症患者を受け入れる病床数を拡大することができなければ、早晩、日本の医療体制が大変な事態に陥ることは明らかです。また、緊急事態宣言等の大規模な行動制限措置も不可避になってしまいます。 本稿では、この新型コロナ重症者用対応病床数を短期間でいかに拡大するかについての具体策を述べたいと思います。 2. 政府のコロナ
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