エネルギー消費の急増が今後も続くと予測されるインド。一方で、国内の資源埋蔵量は限られており、海外への依存度は高まる一方だ。資源別に見ると、特に石油の輸入依存度が70%と高い。大部分は中東に依存しているが、一部をアフリカからの輸入で賄っている。天然ガスも輸入に頼らなければならない状況で、ミャンマーやイランなどの周辺国からパイプラインで輸送する計画が進んでいる。比較的にゆとりがあるのは石炭で、基本的に国内で賄っている。それでも、資源量は豊富ではない。輸入コストの安い海岸地域では、すでにオーストラリアなどからの輸入で賄っている。インドのエネルギー資源をめぐる状況は、中国とよく似ており、中国と同じ道をたどっているかのような印象もある。 IT産業という外貨獲得源のあるインドは、この資金力を背景に、海外での資源確保に走っている。エネルギー安全保障の観点から、自主開発した「権益石油」を手に入れるため、国
中国では今、ものすごい勢いで発電設備が新設されている。特に2006年末には、石炭火力発電所が対前年比で9000万kW分増えた。60万kW級の大型石炭火力発電所が、毎週3基増えた計算になる。今後は原子力発電所の建設にも力を入れていく予定で、2020年まで、100万kW級の原子力発電所を毎年2基ずつ作る計画だ。2050年までに、現在の世界の原子力発電所の総数に匹敵する300基が新設されるという予測もある。 中国は今、経済発展を最優先の国家目標として掲げており、2000年からの20年間でGDP(国内総生産)を4倍にすることを目指している。このため化石燃料の消費が大幅に増え、国内の資源だけでは足りず、石油を中心に輸入が急増している。環境汚染も深刻化している。硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)による大気汚染に加え、最近ではCO2排出量が急増。今年中に、米国を抜いて世界最大の排出国になると予測
China's energy challenges are monumental. The economy is in the midst of a highly energy-intensive stage of growth, but domestic reserves—especially of oil—are far from adequate to meet burgeoning demand. As a result, the government faces a series of policy challenges: to expand supply while increasing efficiency, to allow fuel prices to increase and risk more social unrest, and to acquire energy
石炭や石油に比べてクリーンなエネルギー源と評価される天然ガスに対する需要は、EU(欧州連合)各国などを中心に急速に高まっている。中国やインドなどの新興経済諸国でも天然ガス消費が拡大する動きが顕著になり始めており、各国の資源確保に対する動きが急だ。 一方、供給面を見ると、天然ガス資源も石油と同様に偏在しており、供給国の思惑に左右されやすい資源と言える。米国や北海など先進国でのガス生産がピークを過ぎて減退するなか、現在の価格水準に不満を持つガス輸出国側には資源開発を急ぐ理由がなく、むしろ開発にはブレーキがかかり気味。結果として、需給はタイトになりがちで、かつては低い価格で安定していた市況にも影響が現れやすくなっている。 今年4月にカタールの首都ドーハで開催された「ガス輸出国フォーラム」の第6回閣僚会議では、日欧などが懸念した「ガス版OPEC」の誕生にこそ至らなかったものの、実は将来の天然ガス価
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く