【ワシントン白戸圭一】オバマ米大統領は19日午後(日本時間20日未明)、米国務省で新たな中東政策について演説した。中断したままのイスラエル・パレスチナの和平交渉について「イスラエルとパレスチナの国境は、1967年の国境線に基づくべきだ」と述べ、67年の第3次中東戦争以前の境界線を基本にパレスチナ国家は独立すべきだとの見解を初めて公式に示した。また、反体制デモ弾圧が続くシリアのアサド大統領に対して「変革を主導するか退陣するかだ」と選択を迫った。 第3次中東戦争でイスラエルは、ヨルダン川西岸、東エルサレム、ガザ地区を占領し、占領地でユダヤ人入植地を拡大してきた。大統領は今回、原則的にイスラエルに入植地からの撤収を求めたことになる。20日にワシントンでオバマ大統領と会談予定のイスラエルのネタニヤフ首相は反発している。 大統領はパレスチナに対して、9月の国連総会で国家承認決議採択を求める動きを戒め