『本と人をつなぐ図書館員~障害のある人、赤ちゃんから高齢者まで』の著者・山内薫さんは、1969年から約40年にわたり東京・墨田区立図書館の図書館員として、「図書館利用に障害のある人へのサービス」を実践してきました。 全国の公共図書館には、いま逆風が吹いていると言われています。 図書購入費の削減だけでなく、人件費を削減するため、管理運営や窓口業務の外部委託が多くの図書館で導入され、またコンピュータ化が急激に進むことにより、図書館の利便性が高まった反面、利用者間の情報格差も進んできていると指摘されています。 さまざまな理由で読書の機会が少なくなっているお年寄りや、むずかしい本にアクセスしにくい知的障害者、紙に書かれた文字情報では読むことが難しい視覚障害者やディスレクシアの人など、長年にわたり「本を必要としているのに読むことができない人たち」と出会ってきた著者が、それぞれのニーズにあわせて、どの