鈴木義里(すずき・よしさと)というひとが『つくられた日本語、言語という虚構-「国語」教育のしてきたこと』という本を だしている。2003年のことだ(右文書院=ゆうぶん しょいん)。 よく まとまっている本だと おもう。本の題名に好奇心を そそられたひとは、ぜひ よんでみてほしいと おもいます。 この本は、ひととおり よんで、それから すっかり ほったらかしにしていた。けれど、ひとつだけ よく おぼえていたのは、インドのカレーについての記述だった。「あとがき」を みてみましょう。 外国から帰った人びとのことを「出羽の守」ということがあるらしい。何かと言うと、「○○では」ということからそう呼ぶようだが、この言葉を知ったのはもう30年以上前のことになる。だが、現在でもあのころとほとんど事態は変わっていないような気がする。相変わらず「出羽の守」たちが、たくさんいるのだ。自分もそうならないようにする