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hizkiのブックマーク (750)

  • 『ホルモー六景』万城目学

    同志社大学黄龍陣 ホルモーのベースとなる陰陽道には青龍、白虎、朱雀、玄武のほかにも方位が存在する。中心を表す方位・黄龍。 ほろびてしまった「黄龍陣」が偶然にも復活を果たすまでのお話。 京大青龍会の芦屋の元カノ・巴は一年浪人の末、念願の同志社に入学。ひょんなことから「horumo」と書かれた古い英文の手紙をみつける。 どうやらそれは、現在同志社である京都の旧薩摩藩で行われたものらしい。 見えない糸に引かれるように巴は「復活ニカンスル三条件」を果たすべく、たまたま居合わせた元彼・芦屋と神社に向かう。しかし、残りの2条件がまったくわからなかったのだが、実は偶然にも条件は満たされており、巴も知らないうちに「黄龍陣」は復活を遂げる。 ほんと、芦屋って最低男だな。自分から誘っておいて彼女に見つかったのを巴ちゃんのせいにしたりして。巴ちゃん、こんなヘタレは叩きのめしておやんなさい。 丸の内サミット ホル

    『ホルモー六景』万城目学
  • ズルい言葉 酒井順子

    タクシー運転手にあやまる 私が一番共感したのは、近い距離でタクシーを利用するとき「近くで申し訳ないんですけど」という言葉。今の若い人はそんなことを言わないというのも目からウロコでした。 それは若い頃、タクシーに乗るとよく運転手に怒られた経験があるからです。 近い距離だったり、おつりが面倒な1万円をだすと「ふざけんな!若造が!」と怒鳴つけられたことも点。そのため、たまにタクシーを使うと運転手さんに怒られないよう、ものすごく気をつかいます。 今ではそうしたタクシー運転手も少なくなってきたようです。 感情や責任をあいまいにする それと、感情や責任をあいまいにするため「嫌いじゃない」とか「ある意味」、「なかなか」とかはついつい使ってしまいます。 以前読んだ『オトナ語の謎』でも、責任をあいまいにしたり、難しい言葉で煙に巻くビジネス語が紹介されています。 なので、ズルい言葉を使いこなすことがオトナにな

    ズルい言葉 酒井順子
  • 『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 万城目学

    かのこちゃんとマドレーヌ夫人 あらすじ マドレーヌ夫人は1年前の嵐の日、老犬・玄三郎が犬小屋に匿ってから、かのこちゃんちの飼いになりました。 マドレーヌと玄三郎は、ふつう動物の種類がちがうと言葉が通じません。(らしい) けれど、マドレーヌ夫人は玄三郎の言葉だけは理解できて、ふたりは「夫婦」として暮らすことになります。 一方、小学校1年のかのこちゃんは、ある朝教室で、すずちゃんを見かけます。すずちゃんは鼻に親指を突っ込んで、ほかの指をひらひらさせていました。 ひとめで「こやつはできる」と感じたかのこちゃん。なんとかすずちゃんとお友達になろうと試みるのですが、なぜか避けられてしまいます。 老犬・玄三郎の病気や、やっと仲良くなれたすずちゃんとの別れ。かのこちゃんにつらい出来事がやってきます。その時、マドレーヌ夫人がちょっとした奇跡を起こしてくれるのです。 小学生の日常との日常 小学生の日常と

    『かのこちゃんとマドレーヌ夫人』 万城目学
  • ミステリ現場の設計『犯行現場の作り方』

    十角館の設計 私は綾辻行人の館シリーズが好きで、すべて読んでいます。館シリーズには、犯行現場となる奇妙な館の平面図がついています。 しかし、もっと具体的に「誰か、あの館たちを立体化してくれないかな」と思っていました。 家の通路がすべて迷路の「迷路館」や、内部構造が複雑な「時計館」は難しそうだけれど、『十角館の殺人』だったら実際に作れそうだよな~と思っていたら、ついに夢が実現しました。といっても設計上でですが。

    ミステリ現場の設計『犯行現場の作り方』
  • 『もう、怒らない』 小池龍之介

    私も以前、職場の人間にイライラしていました。 その人は連絡なしで仕様を変更して他人に迷惑をかけたり、勝手にを借りていったり、でも仕事はできたので上司に気に入られ、常に自分のペースで仕事をすすめていました。 自分でも、気にしない方がいい、ということはわかっているのです。でも、どうしても怒りを納めることができず、結局胃にポリープをつくるハメに… その職場を去ってから「どうして自分は怒りを抑えることができなかったのか?」、「怒りがずっと継続してしまうのはなぜなのか?」と考えるようになりました。 「もう、怒らない」では、怒り心のメカニズムを、仏教の教えと心理学を用いて簡単に解説してくれています。 人が怒り、怒りを持続させてしまうのは、怒ることでいっときストレスや苦痛から開放されるような快感を感じるからなのだそうです。 しかし、その時はよくても怒りで発生する不快物質によって徐々に体を傷つけられてゆ

    『もう、怒らない』 小池龍之介
  • 『偉大なる、しゅららぼん』 万城目 学

    偉大なる、しゅららぼん あらすじ 琵琶湖から不思議な力を授かる日出涼介は、力の抑制を学ぶため、高校入学を期に湖西にある日出家に居候することに。日出家には、涼介と同じ年の総領息子・淡十郎がいるが、城に住むほどの資産家の長男だけにやることが殿様気質。 おまけに、日出家の積年の宿敵・棗家の息子・広海までも同じクラスで、入学早々、お互いの力をぶつけ合ってしまい、波乱含みの高校生活がはじまる。 マイペースな淡十郎に振り回されながらも、徐々に湖西での生活に慣れていく涼介だったが、ある時、元領主の末裔である涼介の高校の校長から「琵琶湖周辺から一族全員、出ていくように」と勧告される。両家の力をあわせもつ校長は、淡十郎の父親と、棗の家族の時を止め、意識を奪う。 涼介、淡十郎、清子、そして仇敵である棗とも協力し、校長と戦う決意をする。 果たして校長の目的とは?しゅららぼんとはなんなのか? 個性的な登場人物

    『偉大なる、しゅららぼん』 万城目 学
  • 『パーマネント神喜劇』万城目 学

    人間くさい神さまたち まずこの表紙のインパクトたるや…。この大阪の街で飲んだくれていそうな太ったおっちゃんが実は縁結びの神。そして裏表紙の七三スーツのサラリーマン風の男性も神さまです。 確かに日には八百万(やおよろず)も神さまいるのだから、中にはこんな神さまもいるかもしれません。 神さまたちも、現代人のニーズに合わせるため、いつまでも弥生時代衣装に「みずら髪」ではいられないのでしょう。 おっちゃん神は縁結びの神さまなんだけど、神さまヒエラルキーでいえば下っぱ。 そのため、上位神からのノルマ(縁結びの成功率とか)に苦しんだり、別の神社(芸能)でパートタイムをしたり、神様仲間に仕事の愚痴をこぼしたり。神さまなのに人間臭い。 けれどそんな人間臭い神さまが、私は大好きです。遠くの大きな存在よりも、近くのおっちゃんの方がお願いごともしやすいですし。 神と人の絆 最終章『パーマネント神喜劇』では、人

    『パーマネント神喜劇』万城目 学
  • 『彼らが本気で編むときは』 荻上直子 百瀬しのぶ

    『彼らが気で編む時は』あらすじ 小学五年生のトモは母親とふたり暮らし。しかし、母親のヒロミはトモに構わず、恋人ができるとトモのことを置いてでていってしまう。今回も母親に置いて行かれたトモは、叔父のマキオのもとへ。 しかし、そこにはマキオと暮らす恋人、リンコがいたが、リンコは元は男性だった女性。 トモは最初は驚いたものの、料理上手なリンコに料理を作ってもらったり、髪の毛を編んでもらったり、時に喧嘩もしながら3人は徐々に仲良くなっていった。 しかし、やがて、3人の生活も、ヒロミが帰ってきたことで終わりをむかえてしまう… 編み物の力 リンコは 『すっげー悔しかったこととか、死ぬほど悲しかったりすることを、全部チャラにする。』 といって、辛いことがあると編み物をします。 目の前の手をひたすら動かすことで、嫌なことを忘れられる。編み物は、そんな癒やしの効果があるんです。 東日大震災後、被災地で仕

    『彼らが本気で編むときは』 荻上直子 百瀬しのぶ
  • 『星間商事株式会社 社史編纂室』 三浦しをん

    『星間商事株式会社 社史編纂室』あらすじ そんな「謎」の社史編纂室を舞台にした「星間商事株式会社社史編纂室」です。 キーワードは「社史編纂室」「会社の過去の不正を暴く」「腐女子」。 一見、脈略のないこれらの要素が、どうやってつながっていくかというと… 主人公の幸代は「腐女子」で、同級生3人で同人活動を続けている。 社編は同人活動に最適な閑職のため自ら志願してきた。他のメンバーも失敗や左遷で部署を異動になった人ばかり。 ある日、会社でイベント用にコピーをしていたBL小説を課長に見られてしまう。その日から社史編纂の裏の目的である会社が過去に行った不正を暴く作業に巻き込まれることになる。 星間商事は過去、東南アジアの小国・サリメニでの受注工事に関して、伏せておきたい事実があった。 次々と明かされる過去。謎の原稿用紙… はたして幸代は過去の真相に迫れるのか? 腐女子のリアルな日常 同時に間近に迫っ

    『星間商事株式会社 社史編纂室』 三浦しをん
  • 『銀河鉄道の父』門井慶喜

    家長制度と父の愛 現代では親はただ子どもを愛し、見守ればればいいのです。しかし、宮沢賢治が生きた時代は「個人」より「家」が重要視されました。 家族は「家」を存続させるためのパーツにすぎず、家長である父親の最大の仕事は「家」を次の世代に渡すことです。 しかし、政次郎さんは賢治への父性愛ゆえに、時にそのルールを踏み外します。賢治が病気になると家長がやらない看病を買って出たり、我が身を犠牲にしても賢治を守ろうとします。 「家長」の責任と父親としての愛に葛藤する政次郎さんと、父の愛を知りつつも、自分の進むべき道を模索し、時に反発してみせる賢治。 二人の視点が交互に描かれ、この不器用な親子の愛と葛藤が伝わってきます。 そして最愛の妹・トシの死を経験して、宮沢賢治は作家となっていきました。トシさんは、賢治の、いろいろな意味で運命の人だったんだな…。 賢治に作家になるようすすめたり、最後、彼女は死ですら

    『銀河鉄道の父』門井慶喜
  • 『兄のトランク』宮澤清六

    家族から見た宮沢賢治を知りたい人は『兄のトランク』をおすすめします。 『兄のトランク』は、宮沢賢治の実弟、宮澤清六さんによる随筆。兄・宮沢賢治の思い出と、賢治の作品のこと、交流のあった彫刻家で詩人の高村光太郎のことなどが綴られています。 さすが宮沢賢治の弟というべきか、文章も描写も物語のようです。 賢治の物語のような描写 『曠野の饗宴』という話では、清六氏が軍に入隊していた時、賢治が面会に来た思い出です。その情景の描写がまるで賢治の物語のようなのです。 「やあ。」と云って頭を下げると、兄もうれしそうに「やあ。」と、麦藁帽子を取った。 そのあと二人は芝生の上でピーナッツやパン、ぶどう酒の饗宴をしたそうです。 当に、物語に出てきそうなワンシーン… この前の文章でも、宮沢賢治は小高い丘にたち、逆光の中で行軍を見つめている描写があって、ここもまた映像が浮かぶのです。物語のようなのです。

    『兄のトランク』宮澤清六
  • 『プリンセス・トヨトミ』 万城目 学

    登場人物の伏線 登場人物はそれぞれ豊臣家にゆかりの人々の名前がつけられています。 「プリンセス」である茶子は茶々(淀君)で苗字の「橋場」は「羽柴」、豊臣秀吉の旧姓です。 「自分が起こした事件が、後々何を引き起こすかについて無自覚」という茶子の性格も淀君っぽいですね。 幼なじみの「大輔」は真田幸村の息子で最後まで豊臣家の一族につき従った人物。一方、会計監査院側は「松平」は徳川の旧姓で「鳥居」は家康の家臣、鳥居元忠かな。 そして、「旭」は豊臣秀吉の妹で家康に嫁した女性。徳川側にいながらも、もとは豊臣側という旭の立ち位置を考えると、「プリンセス・トヨトミ」での旭・ゲーンズブールの役割にぴったりな名前だと思います。 歴史と虚構の塩梅が絶妙 最初、「会計検査院」というお堅い国の機関と、とある大阪の中学校。一見、何の関連もない出来事がどう結びつくのか不思議だったのですが、見事に糸が繋がっていきました。

    『プリンセス・トヨトミ』 万城目 学
  • 『高原王記』 仁木英之

    「僕僕先生」で美少女仙人と唐時代のニート青年との冒険を描いた仁木英之さんによる、架空の王国を舞台にしたファンタジー小説「高原王記」。 高原王記 あらすじ 高原の国々(三リン国)を妖魔から守る最高の戦士は「英雄」とよばれた。英雄は山の精霊と盟約を結び命尽きるまでともに戦うことを誓う。 英雄タンラは厳しい修行の果てに精霊ジュンガと盟約を結ぶ。けれども、強大な力を持つ光の術師によって心を壊されてしまう。 高原に危機が迫る時、タンラに思いを寄せている竜人の娘・ファムは大総官王の啓示により大総官王の息子と婚姻し、世界を救うとされる英雄を生むことになる。

    『高原王記』 仁木英之
  • 『沖で待つ』絲山秋子

    『沖で待つ』あらすじ 会社で気の置けない同期だった「私」と太っちゃんはある約束をする。それはどちらかが先に死んだらお互いのパソコンのハードディスクを破壊するというものだった。 その約束は思いがけず早く実現することになった。 太っちゃんが突然、事故で死んでしまった。「私」は、約束を果たすべく、前もって作った合鍵で太っちゃんの部屋に向かう。 同僚という関係 会社という組織でなければ成立しない関係。恋愛でもない、家族愛でもない、友情とも微妙にちがう。 しいて言えば同志、仲間みたいなものでしょうか。 相手にもよるでしょうが、同期に限らず会社の同僚というのは家族よりも長い時間を一緒にすごしているわけだから、家族とはまた違う種類の絆を結べるのかもしれません。 短編 勤労感謝の日 同時収録の「勤労感謝の日」は、近所のすすめで見合いをすることになった求職中の元総合職の女性の1日。 ムカつく相手との見合いを

    『沖で待つ』絲山秋子
  • 『探偵ガリレオ』 東野圭吾

    東野圭吾さんの原作『探偵ガリレオ』に登場する湯川先生は、ドラマほど変人ではありません。生真面目な女刑事・薫さんも出てきません。 原作では、大学の同期生の草薙刑事が、一見不可思議で説明のつかないような事件を湯川先生へ相談し、その「事件」を湯川先生が科学的な検証作業で解き明かしてゆきます。

    『探偵ガリレオ』 東野圭吾
  • 『食堂かたつむり』 小川 糸

    料理を通じて学ぶ生と死 料理を通じて生と死という厳粛なテーマを、やさしい料理田舎の美しい風景をベースに書かれていて、読んでいて「癒される」というよりは「考えさせられる」に近いお話でした。 終盤、かわいがっていた豚を主人公が自ら屠り、材にかえていく場面は厳粛で神聖な雰囲気さえ感じられます。 べるということは他の生物の命をいただくこと。 そんな当たり前なのに、忘れていた、あるいはフタをしてきた現実を改めて考えさせられる作品でした。 ただ、ストーリーが少し強引な部分もあるかなと。 私は料理が下手なせいか、ここまで料理に対して盲信的な主人公にいまいち共感できませんでした。 そして、なぜだかいきなり奇跡的に人々を救う料理を作れちゃうのも唐突でした。 堂はらくらく軌道に乗りますし、長い間、確執があった親子ってそんなに簡単に打ち解けないと思うのですが…。

    『食堂かたつむり』 小川 糸
  • 『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午

    『葉桜の季節に君を想うということ』 主人公・成瀬将虎と高校の後輩・キヨシは、キヨシの想い人・久世愛子からある依頼を受ける。高齢者を対象にした詐欺「蓬莱倶楽部」の調査と、それに関わった身内の死の真相を。 そんな時、成瀬は偶然駅で自殺を図ろうとした麻宮さくらと運命的な出会いをする。 二人の恋の行方、「蓬莱倶楽部」の詐欺によって人生を狂わせる老人たち。そこに成瀬の過去が絡み合い、事件は意外な方向へと進んでいく… あ~!、やられた~! 最終章を読み終えて、思わずあ~、やられた~!って思いましたね。 『葉桜の季節に君を想うということ』は「どんでん返し」がすばらしいミステリとして紹介されいました。だから、警戒しつつ読んでいたのですが、まさかこうくるとは。 言われてみれば構成や登場人物たちの言動に「ひっかかり」は感じていたのです。でも、最後の最後で実にスムーズにひっくり返されました。 いかに自分の感覚が

    『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午
  • 『メロディ・フェア』宮下 奈都

    普通の人々の、まいにち 毎日を一生懸命生きながらも、コンプレックスや人間関係に悩んだりする日々を送る結乃。読者である私たちと等身大な感じがして好感がもてます。 美容カウンターに嫁のグチをこぼし来るだけのおばさんとか、実際にいそうです。 でも、結乃はそんなおばさんの話を聞いてあげて、少しでもきれいにしてあげたいと思うんですね。 そして、結乃の努力が身を結び、おばさんは忌の際の亭主を送るために口紅を買いにきます。 私はこのエピソード、とても好きです。 メイクが得意ではない私は、ビューティーアドバイザーの人って怖い印象があります。 昔、強引なセールスで売りつけられた過去があるので、高い化粧品を売りつけられるんじゃないか… と思ってしまうのです。 でも結乃は、メイクで相手をキレイに幸せにすることを目標にしています。 ビューティーアドバイザーってそんな思いで仕事をしているんですね。そう思うと、今まで

    『メロディ・フェア』宮下 奈都
  • 『群ようこの良品カタログ』群 ようこ

    「群ようこの良品カタログ」では、シンプルで使い勝手のよい「良品」を写真とエッセイで紹介しているカタログです。 作者は「かもめ堂」の群ようこさん。群さんが選んだ日常で使う飽きのこない生活雑貨。 でも、普通のカタログと違って上品。そして、あたりまえだけど広告っぽくないのも魅力です。 フィンランドの器メーカー・イッタラ ティーマの白い器など、「かもめ堂」の世界のような雑貨が取り上げられています。 ビルケンシュトックは「腰痛への負担を減らす」として紹介されていました。私はビルケンシュトックにはサンダルのイメージしか知らなかったのでちょっと驚き。 先の丸まったかたちのアナポリスがかわいいです。私もちょっと腰が弱いので、ビルケンシュトック試してみました。歩きやすくて気に入っています。 がすり減ったり、ちょっと傷がついたとしても、ビルケンシュトックでは修理にも対応してくれるので長く使い続け

    『群ようこの良品カタログ』群 ようこ
  • 『お父さんと伊藤さん』 中澤 日菜子

    取扱注意の父親 彩のようなアラサー世代以上の「お父さん」は、なにかと取り扱いが難しい世代です。彩と伊藤さんの生活や仕事についても、お父さんの価値観からすると、彩たちの生活も最初は「普通ではない=よくない」こととして捉えています。 この世代の「お父さん」は、自分の価値観と子ども世代の価値観、世間とのギャップがうまく埋められないし、伝える方法が下手なんでしょうね。 彩のお父さんも、家族に対してだけは甘えから、威張ったり、説教をしたりするのですが、家族のクッション役だったお母さんがなくなると、当然、子どもたちには反発されてしまいます。 彩の家に来ても当初は伊藤さんと顔を合わすのが嫌で、部屋に引きこもったり、ぶらりとどこかへでかけたりして彩をやきもきさせます。 やがて彩は、父が兄夫婦と同居できなくなった、「当の理由」を知ることになるのですが…。

    『お父さんと伊藤さん』 中澤 日菜子