ディープラーニング技術を活用するのはGoogle社やMicrosoft社といった米国企業ばかりではない。日本の企業の中にも、いち早く商用化する企業が出始めた。小売り店舗などでの人の流れの画像認識に応用したABEJA、ニュース閲覧アプリでのトピック分類に応用したスマートニュース。先駆的な2社の事例を見ていこう。 ABEJA ディープラーニング技術が最も成果を上げた領域である画像認識。これをいち早く商用サービスに生かしているのが、2012年設立のベンチャー企業、ABEJAである注1)。同社創業前に米国シリコンバレーに滞在していた代表取締役CEOの岡田陽介氏が「Google社が活用するなど、現地で盛んに話題になっていたディープラーニング技術を何とか事業化できないか」との思いで設立した。 同社が手掛けるのは、小売業や外食などの店舗内で来店客の動きやその属性を計測する「人流計測」と呼ばれるシステムだ