幻となった英国の設計事務所、ザハ・ハディド・アーキテクツのデザイン案。日経アーキテクチュア10月10日号の特集「『新国立』破綻の構図」では、ザハ・ハディド事務所の東京での担当者として、設計の最前線で奮闘を続けた内山美之氏が実務上の苦悩を語った。日建設計・梓設計・日本設計・アラップ設計共同体(JV)との関係など、設計側の視点を通じて、整備計画がなぜ迷走したかを検証した。 内山美之氏(以後、内山):ザハ・ハディド事務所が日本側の設計JVに加わることも検討したが、デザイン監修者の立場のまま設計JVと協力して設計を進めた。設計契約上は「フレームワーク設計(13年5月31日~12月31日)」「基本設計(14年1月10日~5月30日)」「実施設計(14年8月20日~15年9月30日)」の3区分だが、実際は13年9月までがフレームワーク設計、その後に基本設計に移行し、14年6月からが実施設計だった。フレ
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