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ブックマーク / xtech.nikkei.com (807)

  • 危うし、デジタル庁 1年たたずに課題山積

    「国全体をつくり替えるくらいのつもりで取り組んでほしい」。2021年9月1日、デジタル庁の発足式で菅義偉前首相はこう発破をかけた。そこから9カ月、早くも3つの課題が生じている。「システムトラブルが止まらない」「『オープン・透明』に黄色信号」「自治体システム標準化に遅れ」――だ。それぞれ見ていこう。 課題1 システムトラブルが止まらない 課題の1つ目はデジタル庁が運用するシステムのトラブルが相次いでいることだ。2021年11月から2022年4月にかけて、システムの不具合による利用者の個人情報漏洩のほか、メール誤送信による利用者のメールアドレス流出などが5件あった。 行政のデジタル化が進むにつれ、運用するシステムの影響も大きくなる。地方自治体や中央省庁が利用する「ガバメントクラウド」の稼働とその利用拡大を控えるなか、発足半年あまりのデジタル庁のシステム運用体制に早くも不安の声が上がっている。

    危うし、デジタル庁 1年たたずに課題山積
  • デジタル庁周辺「デジタル以前に仲が悪い」、組織超えた勉強会合宿は処方箋か

    霞が関の各府省庁や地方自治体と連携し、行政デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する司令塔であるデジタル庁。ただ、その周辺からは、情報共有や連携がうまく進まないといった不協和音が聞こえてくる。 広がる国と自治体の距離 「国と自治体の距離が最も近くなったのがワクチン接種記録システム(VRS)の導入時だった。だがデジタル庁ができた後、距離は広がってしまった」。ある地方自治体の情報システム担当者はこうこぼす。 この担当者はVRSの運用や自治体システム標準化対応の準備を担い、デジタル庁発足前から国と連絡を取っていた。自治体業務に直結するシステムの仕様などで、具体的な要望や提案を上げることもあった。ただ最近はデジタル庁側の動きが見えにくいうえ、意見を出しても聞いてもらえないと感じ、不信感が高まっている。 デジタル庁は各府省庁と連携して政府情報システムの整備・運用をする。だが、ある政府関係者は

    デジタル庁周辺「デジタル以前に仲が悪い」、組織超えた勉強会合宿は処方箋か
  • iPhoneは電源オフにしても「眠らない」、居場所は分かるしマルウエアも動き続ける

    機器の動作を確実に止める方法は、電源をオフにすることだ。だがオフにしても一部の機能は有効なままの機器がある。その1つがiPhoneである。例えばiOS 15以降では、電源をオフにしても24時間以内なら「探す」機能が有効だ。別の機器を使えば、電源がオフになったiPhoneの現在地を確認できる。 iOS 15のシャットダウン画面例。「iPhone Findable After Power Off(電源オフのあともiPhoneの所在地は確認可能)」と表示される だがユーザーのほとんどは、電源をオフにすれば全ての機能が停止していると思っているだろう。電源をオフにしても一部の機能が有効なことで、今までにはなかったような脅威(セキュリティーリスク)は発生しないのだろうか――。ドイツのダルムシュタット工科大学の研究者グループはこの問題に挑んだ。 研究者グループは公開されていない仕様を調べ上げるとともに実

    iPhoneは電源オフにしても「眠らない」、居場所は分かるしマルウエアも動き続ける
  • 「今さら国産クラウドの育成」、自民党と経産省は何を考えているのか

    自由民主党と経済産業省が「国産クラウド」の育成に動いている。狙いは「国民データの安全な管理」と「クラウド技術の確保」という経済安全保障上の2点だが賛否両論がある。 自民党は政府や国民に関する機微データについて「セキュリティを強化したクラウド」を「国内産業育成を積極的に図る形で技術開発を進めつつ採用すべき」という主張を含む提言『デジタル・ニッポン 2022』を2022年4月26日にまとめ、デジタル庁に対して同年5月16日に検討を求めた。 関連記事: 機密情報は国産で管理を、自民党がデジタル庁に迫る「セキュリティクラウド」の正体 経産省は1年前の2021年5月、『デジタル産業に関する現状と課題』という資料で「クオリティクラウド」の推進を強調した。クオリティクラウドとは「産業・政府・インフラ用途のクラウド化に求められる要件を満たすクラウド」である。経産省は「国産」という言葉を使っていないが「日

    「今さら国産クラウドの育成」、自民党と経産省は何を考えているのか
    hobbiel55
    hobbiel55 2022/06/02
    「自民党も経産省もAWSを筆頭とするメガクラウドの利用を拒否しているわけではまったくなく、マルチクラウド環境において国民データは国産クラウドに置こう、と言っているだけ」
  • 量子コンピューターで何ができるのか、自ら検証すべき理由

    量子コンピューターへの期待は高まる一方で、新聞や雑誌で記事を見かける機会が増えてきた。しかし量子コンピューターの活用事例や導入効果などの情報を目にすることはまだないだろう。なぜなら量子コンピューターは、今すぐ現場で使えるような状態ではないからだ。 量子コンピューターは将来的に非常に大きなビジネス上のインパクトをもたらすと考えられている。しかし日常的に利用するにはまだいくつもの技術課題を解決する必要がある。 だからこそ企業にとって、量子コンピューターのPoC(概念検証)に自ら挑戦し、その特性を見極め、どのような業務に適用可能か把握することが重要なのだ。まだ誰も量子コンピューターを活用できていない今だからこそ、PoCを始める意義がある。 連載では、量子コンピューターのPoCをこれから検討するユーザー企業があらかじめ理解すべきポイントを解説する。量子コンピューターの現在の技術レベルや将来活用が

    量子コンピューターで何ができるのか、自ら検証すべき理由
  • なぜリアサスはマルチリンク?ドライバーの視点を保つマツダ「CX-60」のシャシー

    これまで2回にわたって取り上げてきたマツダ「CX-60」も、今回が最終回。今回は、シャシーの考え方について取り上げたい。前々回のコラムで触れたように、CX-60は「意のままに操れる」というマツダの一貫したクルマづくりのポリシーをさらに高いレベルに引き上げることを狙って開発されている。その考え方が最も強く表れているのがこのシャシーの設計なのである。

    なぜリアサスはマルチリンク?ドライバーの視点を保つマツダ「CX-60」のシャシー
  • 未開の巨大市場「宇宙ごみ除去」で世界をリードする日本人

    2021年11月に、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在する7人の宇宙飛行士が、ISSにドッキングしている宇宙船への緊急避難を余儀なくされた出来事は記憶に新しい。原因は、ロシアが機能を停止した同国のスパイ衛星をミサイルで破壊したことによって、1500個以上の新たな宇宙ごみ(スペースデブリ)が発生し、それがISSに滞在する宇宙飛行士や有人宇宙活動に大きなリスクになる可能性が指摘されたことにある。 これは、40年には年間100兆円の市場に成長する(現在は約40兆円)との予測もある宇宙産業にとって、宇宙ごみがすでに大きなリスク要因になっていることを示す一例にすぎない。実際、欧州宇宙機関(ESA)の21年9月のデータによれば、大きさが10cm以上のスペースデブリ(以下、デブリ)の数は約3万6500個で、1~10cmの大きさであれば約100万個にも及ぶという。 JAXA(宇宙航空研究開発機構)によれ

    未開の巨大市場「宇宙ごみ除去」で世界をリードする日本人
  • デジタル庁の「事業所」データ整備事業が中断、目玉政策が実現困難と判明した経緯

    デジタル庁が目玉政策の1つに据える、法人や国土など公的データの整備事業。先行したはずの「事業所」のデータ整備が突然、中断に追い込まれた。公募していた入札途中の案件は取りやめ、既に開発したシステムは当面凍結される。原因は、行政分野ごとに「事業所」の概念が多様すぎると判明したからだ。分野を超えて事業所データを統合し多目的に使う政府構想は、簡単には実現できないと判断した。 「いったい何が起こった」─。 2022年3月下旬、デジタル庁からのシステム開発受託を狙っていたITベンダー各社は騒然となった。デジタル庁が存在意義をかけた目玉政策に関わるシステム調達案件の取りやめが、官報や電子調達システムで相次いで公表されたからだ。 注力してきた目玉政策とは、住民や法人、国土の情報など日の根幹をなす公的基礎情報を多目的に使えるようデータベース化する「ベース・レジストリ」の整備である。その中でも企業や団体など

    デジタル庁の「事業所」データ整備事業が中断、目玉政策が実現困難と判明した経緯
  • JR東の「高輪ゲートウェイシティ」、文化創造棟は隈研吾氏がらせんの外装デザイン

    JR東日2022年4月21日、品川開発プロジェクト(第Ⅰ期)として進めてきた街づくりを「高輪ゲートウェイシティ(仮称)」と名付け、詳細を明らかにした。JR高輪ゲートウェイ駅前から北に向かって1kmを超える細長い敷地、約7万2000m2に合計5棟のビルを建設する。

    JR東の「高輪ゲートウェイシティ」、文化創造棟は隈研吾氏がらせんの外装デザイン
  • バイクブームに冷や水、予防安全技術は「邪魔な存在」か

    世はまさに、バイクブームである。2輪免許の教習所は入校待ちになるほど大混雑。人気の新型車は品切れ状態が続き、中古車も値上がりしている。新型コロナウイルス禍の影響で物流が滞ったり部品が不足していたりする外部要因もあるが、需要はかなり旺盛だ。 ヤマハ発動機販売社長の石井謙司氏は、「新型コロナウイルス感染症をきっかけに、パーソナルコミューターとしての二輪車が見直された。バイクブームの再来だ」と力を込める。ホンダモーターサイクルジャパン社長の室岡克博氏は「若年層を中心とするライダーに、積極的にバイクの魅力をアピールしていきたい。楽しく安全に、長く乗り続けてもらいたい」と期待を寄せる。 二輪車向け自動ブレーキはアリか? 活況と言える二輪車業界だが、事故や危険運転が目立ち始めた。筆者は二輪車も四輪車も運転するが、「危ないなぁ」と思うライダーに出くわす頻度が増えたように思う。不安げな初心者だけでなく、車

    バイクブームに冷や水、予防安全技術は「邪魔な存在」か
  • ブラウザーの中に「偽ブラウザー」を表示、URLを確認しても防げないフィッシング

    だがWebブラウザーのセキュリティーは年々強化され、こういった手口はほとんど使えなくなった。このため前述のようにアドレスバーの表示を確認することが、偽サイトに誘導されないための有効な対策になっている。 今回「mr.d0x」を名乗るセキュリティー研究者が警鐘を鳴らすのは、Webブラウザーが表示するポップアップウインドウ(Webブラウザーウインドウ)である。Webブラウザーのアドレスバーではなく、ポップアップウインドウのアドレスバーを偽装する。アドレスバー付きのポップアップウインドウは「Webブラウザーが表示するWebブラウザー」といえるので、この手口はBrowser In The Browser(BITB)攻撃と名付けられた。 BITB攻撃の主な対象となるのは、ソーシャルログインのログイン画面である。ソーシャルログインとは、SNSのアカウントで別のWebサービスにログインできるようにする仕組

    ブラウザーの中に「偽ブラウザー」を表示、URLを確認しても防げないフィッシング
  • 100億円のシステム開発を破綻させる抵抗勢力の正体、机を片付けない子供と同じだぞ

    この「極言暴論」やもう1つのコラム「極言正論」を書き続けていることもあり、理想に燃えてDX(デジタルトランスフォーメーション)などの変革に挑んでいる人たちと議論する機会が結構ある。匿名やオフレコを条件に話を聞くのだが、その際に必ず出てくるのが社内の抵抗勢力の存在だ。理想に燃える人たちは抵抗勢力が改革を妨げていることに怒り嘆くのだが、その話を聞けば聞くほど「そりゃ、あなたの認識のほうがおかしいよ」と言ってあげたくなるケースもある。 いや、実際にそう言ったこともある。どこの会社か特定できないようにするために、枝葉の話を省いて書くと次のようになる。要は基幹系システムの刷新を伴う業務改革の話だ。ある意味、DXの王道といってよい。IT部門で改革派を自認するその人は、利用部門の抵抗勢力に手を焼いていた。「利用部門の連中はDXに賛同すると言いながら、自分たちの業務のやり方を変えることにはいろいろ理由をつ

    100億円のシステム開発を破綻させる抵抗勢力の正体、机を片付けない子供と同じだぞ
  • 自治体DXは炎上必至か、「できません」とITベンダーも逃げ出すシステム刷新の悪夢

    最近、ある大規模な地方自治体のIT関係者から、ITベンダーについて次のような話を聞いた。「最近のITベンダーにはやる気が感じられない。既存ベンダー以外に提案を求めても『うちではできません』ばかり。いったいどうなっているんだ」。実はこの手のぼやきは最近、企業のIT部門からもよく聞くようになった。だが、国主導のシステム標準化やクラウド移行を控えた自治体にとっては、とりわけ結構深刻な話である。新たな「2025年問題」の始まりの表れだからだ。 「あれ、新たな2025年問題と言うからには、2025年問題は他にもあるんだよね。それって何だっけ?」と疑問に思う読者もいることだろう。だけど、思い出してもらいたい。例の「2025年の崖」だ。「○○年問題」という言い回しはしていないが、「2025年までに何とかしないと大変なことになるぞ」と脅しているのだから、元祖2025年問題といってよいだろう。 その2025

    自治体DXは炎上必至か、「できません」とITベンダーも逃げ出すシステム刷新の悪夢
  • Webサーバーほったらかしの罪、記者の個人サイトが改ざんされたワケ

    ある日、家族から「昔のブログが見えなくなっている」と言われた。そのブログのURLにアクセスしたところ、確かに閲覧できなくなっていた。 その家族は現在は大手ネット事業者が提供しているブログサービスを利用しているが、以前はレンタルサーバーにブログサーバーソフト「Movable Type(MT)」を設置し、筆者が個人でブログを運用していた。アクセスできなくなったのは、このMTのブログだ。 「indexファイルが何かの拍子で壊れたのかもしれない」。そう思ってFTPでレンタルサーバーにアクセスしてみた。Webサーバーのルートに設定しているディレクトリーの内容を見たところ、何かがおかしい。 まず、ブログのディレクトリーがMTのファイルを含めまるごと消えていた。ブログが閲覧できなくなったのは、これが原因だろう。 それだけではない。Webサーバーのルートに見慣れないディレクトリーやファイルがずらりと並んで

    Webサーバーほったらかしの罪、記者の個人サイトが改ざんされたワケ
  • DX請負人のCIOが2年で逃げ出す、日本企業をむしばむ恐るべき「ムラ社会のおきて」

    いわゆる「プロのCIO(最高情報責任者)」や優秀な技術者が企業を渡り歩き、転職先の企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進役として旗を振る――。日でもようやく転職が当たり前になり、私は率直に良い傾向だと思っていた。何せ最近の日企業はアカン話ばかりだからな。転職文化の定着は数少ない「慶事」なので喜んでいたわけだ。ところが、である。どうやらそれは私の早合点だったようだ。 「彼ら彼女らは皆、ある種の被害者ですよ。日企業では就任後2年もすれば居場所がなくなる」。少し前に、米国暮らしが長い日コンサルタントがそんな話をしていた。日企業でも外国人の役員や生え抜きではない役員が増えてきたと私が言ったときの反応だ。この人が言うことには、日企業に三顧の礼をもって迎えられた外国人の役員が失脚同然となって辞めていくケースが幾つもあるとのことだった。 そのとき私は「そりゃ、外国人なのだから

    DX請負人のCIOが2年で逃げ出す、日本企業をむしばむ恐るべき「ムラ社会のおきて」
    hobbiel55
    hobbiel55 2022/04/04
    かつて「BPR」が流行った時にコンサル入れて改革とか言ってた時と同じ構図
  • auケータイの顔が振り返る、3G端末「カンブリア爆発」の理由

    KDDI(au)の3Gサービス終了まであと数日に迫りました。特集で触れた通り、3G時代は日が端末開発で世界の先端を進み、独自のコミュニケーション文化を生み出すなど世界をリードしていました。なぜ日は世界をリードでき、独自の端末やコミュニケーション文化を生み出せたのでしょうか。長らくauケータイの開発に携わってきたKDDI 5G・xRサービス戦略部エキスパートの砂原哲さんと、KDDIパーソナル企画統括部プロダクト企画部企画1Gマネージャーの近藤隆行さんに、当時を振り返ってもらいました。(聞き手は堀越 功=日経クロステック、高槻 芳=日経クロステック/日経コンピュータ) 砂原氏は映像プランナーなどを経て1998年に第二電電(現KDDI)に入社。2002年にau Design projectを立ち上げ、2003年の「INFOBAR」を皮切りに70機種を超えるau Design projec

    auケータイの顔が振り返る、3G端末「カンブリア爆発」の理由
  • ウクライナ難民施設に紙管ユニットを次々導入、ポーランドで坂茂氏が設営支援

    ロシアウクライナ侵攻を受けて、多くの難民が国外へ逃げている。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、2022年3月15日(日時間16日)の時点でウクライナから累計約300万人が近隣国などへ流出。今後、約400万人まで難民が増えると推計している。隣国のポーランドでは既に180万人以上の難民が流入し、受け入れも限界に達しつつあるといわれている。混乱のさなか、難民支援のために日からポーランドに駆け付けたのが、建築家の坂茂氏だ。3月11~14日、坂氏は難民受け入れ施設の設営に当たった。 ポーランドのウクライナ難民受け入れ施設では、坂茂氏が考案した、紙管を使った間仕切りシステム(PPS)を導入した。写真は2022年3月11日、設営した時の様子。写真中央に立つのが坂氏(写真:NPOボランタリー・アーキテクツ・ネットワーク)

    ウクライナ難民施設に紙管ユニットを次々導入、ポーランドで坂茂氏が設営支援
  • 順当進化だが限界も見えた「M1 Ultra」、次期Apple Siliconの布石となるか

    2つのダイを接続して2倍のパフォーマンスを実現 2021年末に14インチのApple Silicon版MacBook Proを購入したばかりの筆者だが、やはり今回のイベントで気になるのは最新iPhone SEやiPad Airよりも「M1 Ultra」だ。Mac Studioは「M1 Max」または「M1 Ultra」のいずれかを選べるが、逆にM1 Ultraを選択可能な製品はMac Studioしか現状で存在しない。現時点ではAppleがリリースする「M1」シリーズでの最高峰に位置する製品と呼べるだろう。 M1 Ultraの特徴は従来のM1シリーズ最高峰だったM1 Maxのダイを2つつなぎ合わせ、1つの巨大なSoCとして扱っている点にある。 従来、ダイを封入したパッケージを1つのプロセッサーとして扱い、プロセッサー同士を「インターコネクト」という高速通信技術で接続してシステム全体のパフォ

    順当進化だが限界も見えた「M1 Ultra」、次期Apple Siliconの布石となるか
  • これではデジタル植民地、デジタル庁は国民データを米国企業に委ねるのか

    「霞が関が米国のパブリッククラウドを使うのは駄目だが民間企業ならよいのでは、とおっしゃいますが、当の霞が関が国民のデータを米国クラウドに置こうとしています」 つい最近、ある仕事をしていて、米国企業が運営するパプリッククラウドサービスに日企業のデータを置くことの是非を巡って情報セキュリティーの専門家と話し合った際、こう言われて遅まきながら驚いた。 議論の対象となっていたのは個人のデータ、あるいは個人が特定される可能性があるデータである。専門家が「個人に関わるデータを載せたいなら国産クラウドを選ぶほうがよい。米国企業のクラウドではたとえデータを保存するデータセンターが日国内にあったとしても米国政府の要請に応じてクラウド会社がデータを米国政府へ開示するリスクがある」と言った。 確かに2018年に成立した「Clarifying Lawful Overseas Use of Data Act」、

    これではデジタル植民地、デジタル庁は国民データを米国企業に委ねるのか
  • ソニーGの移動ロボ3世代そろい踏み 4脚から始まり6脚に至る

    遠隔操作ロボットやロボットハンドなど、様々なロボットの研究開発成果を公にし始めたソニーグループは、多脚の移動ロボットでも新たな動きを見せている。同社が手掛ける「Tachyon(タキオン)」シリーズは、2015年に設計構想が始まった移動ロボットだ。4脚ロボットだった第1世代から進化を続け、2021年に発表となった第3世代は、なんと6脚に脚が増えていた。開発拠点を訪問し、4脚ロボットと6脚ロボットのデモを実際に見ながら、担当者に技術のポイントを聞いた。 ソニーグループ(ソニーG)のオフィスビル地下にある移動ロボットの開発拠点を訪ねると、3台の多脚ロボットが出迎えてくれた。ソニーGが研究開発を進めてきた移動ロボット「Tachyon(タキオン)」の第1世代(以下、Tachyon1)、第2世代(以下、Tachyon2)、第3世代(以下、Tachyon3)の3台だ(図1、2)。 これらは「現在1台ずつ

    ソニーGの移動ロボ3世代そろい踏み 4脚から始まり6脚に至る