ギロチンマシン中村奈々子―高等教育編 (徳間デュアル文庫) 作者: 日日日,大出長介出版社/メーカー: 徳間書店発売日: 2007/12/06メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (26件) を見る読了。 「……ごめんね、別に赤ずきんを仲間はずれにしたんじゃないんだよ?」 そして頭を撫でてくる。 何も言ってないのに。何も悪くないのに。山田くんは謝って、わたしの気持ちを汲んでくれた――そうして甘やかすから、私はなかなか嫌なやつから変われないのに。 馬鹿。 馬鹿者め。 <学園> を飛び出し、船で別の島へと向かっていた3人は、嵐に遭ってはぐれてしまった。気がついたときには、ぼく――山田は、<王国> の人間に助けられた。そう、人間。ロボットではなく、人間。――奇跡的に、<王国> では人間らしい文明的な生活水準を保っていた。 なかなか面白かった。 今回は3つのパートに
むしろあとがきの方がおもしろかったというか。 おぉぉ、確かに怖いぞどうぶつの森。 謎の提示に終始した、という印象が非常に強い。 まぁ義務教育も終了し、高等教育――つまり自分で考えやがれ、 ということなのだろうが、確かにいろいろ考えるべき内容ではあった。 でもやっぱり、一巻使った伏線張りって感じ。 とにかく思わせぶりな描写が目立ち、これ一冊では終わっていない。 見所はちょいエロスとギロチンvsドリル? 個人的にはやぎが好きなんだが、ああいう結果は…… しかしそういう考え方は確かに存在する(した)わけで、 実際自分がそういう目にあうのは勘弁だが忌避する事とは思いませんでしたね。 良くも悪くもつなぎの巻。 大人社会編でどうなることやら。
「じゃあ、親しみをこめて渾名をつけるとか」 「渾名……?」 「僕の存在を一言で表すような、ぴったり似合う渾名を考えておくれ!」 「ニート……?」 「いや、うん、渾名はやっぱりやめよう――そうだなぁ、僕と亜砂里ちゃんはほら、家族みたいなもんだから、ここは親しみをこめて『お兄ちゃん♪』とか……」 「中村さん……前から軽薄で馬鹿で何を考えているかわからないひとだったけど、少なくとも変態ではないと思っていたのに……!うぅ、うぅう……!」 泣かれた!? あらすじ『中村奈々子』に恨みを抱くロリエの魔手から逃れるために、ついに<学園>から脱出した山田と奈々子と赤ずきん。しかし船が難破し、3人は離れ離れになってしまう。 山田がたどり着いたのはアメリカ・ガシュコックなる幼女が統べる<王国>という名の人間の町。徴兵される前にお世話になった遠い親戚と再会、あまりの静けさに違和感を覚えつつも平凡な日常を過ごす山田
[著]八薙 玉造 [絵]瀬之本 久史 王女ながら自ら大甲冑を纏い、「鉄球姫」という二つ名で呼ばれる少女・エミリーは跡目争いを回避するため辺境の古城で静かに(?!)暮らしていた。しかし病弱な弟王に代わり彼女を王位に据えようとする動きは後を絶たず、遂には親王派筆頭である貴族が彼女に暗殺者を送り込んで… 勝気で傲慢で自己中で超下品(強調)な王女・エミリーがお付の護衛騎士や装甲侍女達とお下品な会話をしながら辺境の地でそれなりに平和に暮らしているという話…だと思っていたら、序盤のお下品でコメディな展開から一転、真っ逆さまに殺伐で血みどろで欝なお話になってしまいます。グロくてバイオレンスな展開が苦手な人は拒否反応を示しそうなのですが、その辺りさえ大丈夫なら非常に面白かったです! 序盤では王女のあまりに唯我独尊まっただなかな発言に正直閉口したりしましたが、その発言の中に王女なりの自尊心とか意地みたいなも
鉄球姫エミリー (集英社スーパーダッシュ文庫 や 2-1)作者: 八薙玉造出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/09/25メディア: 文庫 これは凄い。主要レーベルの新人作品はそこそこ読んだけど、本作は頭一つも二つも飛びぬけている。 ただ、可愛い表紙とは裏腹に内容は重い。表紙の絵師選択はミスじゃないかな。明るいコメディ作品かと思っていたら、主要キャラが死亡したり、戦闘中の負傷でグロい描写がある。肌に合わない人は多そう。 ややストーリーに難があるものの、設定良し、キャラ良し、勢い良しだ。 主人公はお姫様。王位継承権を持っているため、政治利用される恐れがある。だから、田舎に引きこもっている。お付の護衛騎士は、年老いたが、かつての英雄。そして、実戦経験は無いが、若くて強い男。侍女件、騎士の二人。その他の召使い。まるでエロゲーのような設定だ。いや、エロゲーやったこと無いのにエロゲーみたいっ
ひ、ひいい。 非常に重量級なライトノベル。具体的には登場人物がみんな甲冑。男も女も皆が皆、重いでかい大甲冑で登場します。魔法使いなんてヤワな職業は登場しません。ヨロイと武器をガチンゴチンとぶつけ合う、ストレートすぎる肉弾バトルです。 敵も味方も、「ロマサガ2で5人全員帝国重装歩兵」みたいなすさまじいパーティ構成です。そんな連中がひたすら「パリイ!」やら「なぎ払い!」やら「骨砕き!」やら「エイミング!」やらをやってるのだと思ってください。 ここまでなら「非常に男らしい作品」で済むんですけど、本作の変態性をさらに増しているのは「装甲侍女」の存在です。「要人を24時間守り続けるため」とか言って、なんと侍女さんたちまで日常的に大甲冑を装備しているのです。しかも甲冑の上からちゃんとエプロンやらフリルやらをつけておくという、凄まじい徹底っぷり。 そんななので、P31の挿絵は本当に圧巻でした。頭よりも肩
時載りリンネ!〈2〉時のゆりかご (角川スニーカー文庫) 作者: 清野静,古夏からす出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/12/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 119回この商品を含むブログ (83件) を見る読了。 「日記、かあ」 そして唇を結び、考えこむように低く唸る。 「ううむ」 すばやく僕は言った。 「やめたほうがいいと思うよ」 「ま、ま、まだ何も言ってないでしょっ。久高だったら、やな子ね!」 隣の家に住むリンネは、200万字の活字を読むことで1秒だけ時を止められる、”時載り” だ。「物語のような事件はないの?」 と面白いことを探すリンネの許に、中に入れた物の時間を停滞させる書棚をオークションで落札してほしいとの依頼が……。 やはり可もなく不可もなく、といったところ。 ただそれは、エンタテインメントとしての楽しさ・面白さからの観点であって、この小学六年生という
前巻に引き続き、楽しく素晴らしいお話。 まさに冒険と呼ぶにふさわしい展開に、軽妙な語りがぴったりマッチして、 どんどん先を読むのが楽しみになってくる。 注意して見てみると、非常に場面が多い。 物語自体も実質二段構成で、あるいは詰め込みすぎな感を抱いてもおかしくないのに、 一つ一つの出来事、シーンがちょうど良い長さで書かれている。 盛り沢山で、かつ、詰め込みすぎない。 この絶妙な匙加減は素直にすごいと思う。 登場人物らの魅力に関しては今更語る必要も無く。 それでもルウがベタベタなツンデレ台詞を口にしたのには感動した。 素晴らしい、わかってるよ清野さん! それだけでニヨニヨニタニタしてしまう俺、ツンデレに弱すぎ。 個々の魅力よりも、その間のつながりが今回特に素敵でした。 ひょんなことから知り合った老婦人とその執事。 彼らとのやり取りや何気ない会話が胸に響きます。 うん、文句なし。 この調子で次
熱かった。 熱血で青春で恋愛で、正直ここまで燃えるとは思わなかった。 ちょっと前巻が個人的にイマイチだったので不安でしたが、 大地たちだけでなく拳介側も熱くておもしろかった。 アキカンとマスターの関係のあり方や、 アキカンエレクトの終わらせ方など、内面も一歩進んだ展開。 メロンとエールの良好な関係が見られただけに、 最後の大地の決意は歓迎できるところ。 まぁ、男屋が言うまで俺も失念していましたが。 シリアスな展開上コメディ要素は薄いですが、 ジムと猫じゃらしのエールにめがっさ和む。 あぁ、やっぱこの子いいなぁ。 舞も素晴らしいツンデレを発揮してくれて一気に印象変わりました。 ……次の表紙って舞だと思うんだけどなぁ。
薔薇色にチェリースカ〈2〉 (集英社スーパーダッシュ文庫) 作者: 海原零,ネツマイカ出版社/メーカー: 集英社発売日: 2007/11メディア: 文庫 クリック: 6回この商品を含むブログ (21件) を見る読了。 「俺はただ、フォークを取っただけだ」 「その割には手間取ったわね」 「えっと、それは……」 当たり前だ。なにしろ、そのフォークで……、 「白ってなに?」 「……う」 「白ってなに?」 前回の騒動が明けて、理事長ギルコにヘビ――チェリースカ――の帯同を許可してもらったヒロ。しかしまた新たな任務が課せられる。「地下数十メートルの旧跡にある教会を破壊してこい」 ……そしてその地下深くで、ヒロは思いも寄らぬ人物と出くわす。 うん、面白かった。 今回はチェリースカ編。1巻ではヒロとマキの複雑な関係を描写してましたが、チェリースカに対しては一向に謎のままでした。その謎がやっと明かされるの
素晴らしい外道で久しぶりに本を読んでいて胸くそ悪くなりました。 途中の真希とアイスヒルの舌戦もそうですが、 こういう嫌な感じのやり取りを書くのがうまいなぁ…… と、褒めているのかなんなのか。 そりゃあ一気呵成に大逆転の手を見つけて、悪は滅ぶ! みたいな展開だって期待したくなりますよ、これは。 だけど、圧倒的な力の差がひしひしと感じられ、 チェリースカらの感じる絶望を何割かでも体感できる。 銀盤でもそうですが、絶望を書くのが本当に上手い。 だからこそ、ちょっと都合のよすぎる展開は溜飲を下げるほどではなく、 むしろ少なからずの戸惑いを覚えるほど。 もう少し、ヒロやチェリースカの気持ちに沿った行動と結果が欲しかったかな。 まぁ、現実は気持ちだけじゃどうにもならないって事ですか。 いろいろと明かされ、今後どうなるのか期待大。 ぶっちゃけ学園物としてはあまり面白味を感じられないので、 リバースワール
自律型ちとせ先輩欲しい…… 読んでいてつくづく自分は年上好きなんだなぁと実感。 なわけで、要垣内の気持ちはさっぱり理解不能。 幼馴染のボクっ子も捨てがたいですけどね。 要垣内の参入で純人が自分の気持ちに気付いていくのはいいですね。 一巻から順調に外⇒中になっていく流れがとても自然。 中の人との信頼関係もしっかりしてきているということですか。 外の人と自律してる人のそれぞれの対応にもニヤニヤ。 終盤の展開は退学以前に警察沙汰だと思うんですが……OKなの? 展開は概ね予想通りですが、花○と真田さんのあのシーンがおもしろかったので良し! 天は二物を与えずといいますが、この場合は余計なものを与えたと? しかし外の人とか忍者メイドとか、 ところどころそ知らぬ顔をして結構無茶苦茶だよな、この作品。 さてさて、次は泥沼の三角関係+生徒会選挙編? 面と向かって言われるまで気付かない純人は鈍すぎ。
む……別人? てっきり同一人物だと思っていたんですけど、 裏にいろいろありそうな気はしますからどうなんでしょうね。 でもイラストの関係でこっちの方がよいです! まぁ、和メイドには敵いませんけどねッ! 相変わらずのノリでこの才能には感服仕る。 よくもまぁ次から次へと盛り込めるものだと。 図書館のダメ人間ズには笑いました。 まぁ、炉理属性の無い私にはどうでもよいエピソードでしたが。 むしろ二巻のほうが限界ギリギリでしたよ? それにしても今回はソリスとマシロのあまあまトークが…… マヂ胸焼けしそうなくらい甘くて悶えたんですけど! ホロレンスの捻った甘さもいいですけど、こういう直球ストレートもなかなか。 和メイドに全部持っていかれましたけどねッ!
ブックマークでは、あんなに威勢がいいのにTwitterだと存在感が出せてない。 何故か、ということを自分なりに考えてみた。一つは、気持ちが悪いということ。 はてな村民はオタクである。それはアニメオタクという狭義の意味ではなく、オタクっぽい。殻に閉じこもっているということ。 なのでTwitterのようなオープンな世界には馴染めない。オタク同士じゃなきゃロクに言葉も発せない。 ブックマークでは、あんなに威勢がいいのにTwitterだと存在感が出せてない。 何故か、ということを自分なりに考えてみた。一つは、気持ちが悪いということ。 はてな村民はオタクである。それはアニメオタクという狭義の意味ではなく、オタクっぽい。殻に閉じこもっているということ。 なのでTwitterのようなオープンな世界には馴染めない。オタク同士じゃなきゃロクに言葉も発せない。 ブックマークでは、あんなに威勢がいいのにTwit
キタキタキター! 設定の説明とか一通り主要人物の紹介とかにページを食われて、パワー不足な一面がありましたが…… 2巻で完全にスイッチが入りました。逆境そして絶望という心理描写、そしてそのからの脱却、そういうシーンはやはり素晴らしいものがあります。 銀盤カレイドスコープでもそうでしたが、極限状況を書かせたら海原零はやっぱり素敵すぎ。 おすすめ。もし今から「薔薇色にチェリースカ」を読まれる場合は、できれば2巻までは一気読みを推奨します。 マシュテバリ学園で、不幸な過去の出来事が原因で、今は学園の理事長の手先となり、学園中から嫌われ「犬」と揶揄される日常を余儀なくされているヒロ。 そんな彼がある日、しゃべるヘビに変身する謎の美少女・チェリースカと運命の出会いを果たします。 1巻では生徒会のような組織・優生会との闘争がメインでしたが、2巻にきてチェリースカの秘密がいろいろと明らかに。 一気におもし
幻想界の貴族アネモネ家の跡継ぎにして、罪を裁く教誨師<グリモアリス>の少女・アコニットと、桃原グループの御曹司で容姿も端麗でありながら異常なまでの妹溺愛っぷりのため、女性に一向にもてない少年・誓護のファンタジックミステリ(今3秒で考えた呼び方なのであまり真剣に捉えないように!) 条件付きながら、その場所に焼き付いた過去の残滓を見る事ができる特殊な能力を使って、犯人が不明のままになっている事件を解決に導いていきます。 で、それはそれとして。 ツンデレ……というかあまりにもわかりやすい強がり屋のアコニットかわいいよアコニット。 まずミステリとしては、過去を見る事が出来るという一件反則っぽい能力なんだけど、でも実はけっこう制約が多いので断片を集めてそこから事件の全体を推理して真実に迫っていく展開がなかなかおもしろいです。あ、本格ではないですよ念のため。 キャラクターとしては、やはりアコニットに尽
以前と同じ状況に戻っただけなのだから、一人でいるのがさびしいはずがない。そう思いながらも、つい誰かを探してしまうカケルは、ふと疑問に思った。オレはメロンにとって何なのだろう?悩むカケルと同じく、メロンも悩んでいた。いったい自分はどうしたいのかと。 二人のすれ違いが続く中、アキカンオーナー同士の戦いが刻一刻と迫っていき…… 缶に口をつけると(キスすると)美少女に、ピアスをひっぱると缶に戻るという「アキカン」のメロンと、ちょっと変態なカケルが繰り広げるドタバタラブコメの第四弾。今回はアキカン・エレクトに対する意見のすれ違いから、メロンがカケルの前から姿を消して……というお話。 以前の自分に戻っただけと思いながらも、喪失感に苛まれるカケルの姿と、許せないと思いながらエールの力を借りて、カケルを見守るメロンの姿に、似たもの同士なものを感じますね。相手を思っての行動といいながら、実は相手を信頼して
[著]野村 美月 [絵]竹岡 美穂 夏休みに遠子先輩たっての頼みで、半ば強引に麻貴先輩の別荘につれて来られた心葉。ところが、彼らの前に八十年前に起きたという惨殺事件の影が忍び寄る。八十年前の事件との様々な符合を自ら仕組んだ麻貴先輩の思惑とは…? 心葉と遠子先輩がすごした、まるで“夢のような”夏休みの物語を描いた番外編。 単なる番外編かと思いきや、最後で物凄い不意打ちを喰らわせられました。なんとなく序盤から普段と違ってどこか不安そうな遠子先輩の描写が大量に出てくると思ったら、こういう幕引きですか!一気にクライマックスとなるであろう「卒業編」が待ち遠しくなってしまいました。ていうか、これでななせエンドがほぼ確定となった訳ですが!大どんでん返しで遠子エンドをちょっぴり期待してたのに! 麻貴先輩の別荘を舞台に巻き起こる八十年前の惨劇の謎解きや、文学作品の薀蓄も勿論、いつもの通り魅力的ですが、今回は
[著]八薙 玉造 [絵]瀬之本 久史 ノーフォーク公の3男で、マティアスを「師」と仰ぐグレン。父や兄達の役に立とうと護衛騎士として修行を積む彼に、ノーフォーク公はエミリー姫の護衛を命じる。師が命を賭して護り抜いた憧れの姫を護衛できると喜び勇んでエミリーが院長を務める修道院に赴いたグレンだったが、彼女は想像とは全く違う下品な姫様で…!? 「鉄球姫エミリー」で結構綺麗に終わっていたように思えたので続きが出ると聞いてどうなることやらとドキドキしていたんだけど、そんな不安などまさに心配御無用だったシリーズ第二作。前回の事件でセリーナ以外の親しい者が殆ど喪われてしまい、王位継承権を放棄して修道院に入ったエミリー姫が、新たな仲間達を得るというお話。 エミリーにとってはまさに仇敵以外の何者でもないノーフォーク公の息子が、真実を何も知らされないまま派遣されてきた事を皮切りに新たな陰謀の影が浮かび上がるので
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く