5月25日、アメリカ・ミネソタ州ミネアポリス警察所属の白人男性から取り調べられている最中に、黒人男性のジョージ・フロイドさんが殺害された。以前から問題視されていた警察の行き過ぎた権力の行使と黒人への偏見や差別に対し、「Black Lives Matter」という抗議運動がアメリカから世界中へと広がっている。 2013年から起きているこの抗議運動は、日本では、「人種差別」として一般論にまとめられがちだ。しかし、これはアメリカの社会構造をも問う運動で、BLMが起きたアメリカの事情に詳しいとは言えないわたしも、この1カ月のあいだ改めて学び続けている。黒人であることのみならずトランスジェンダーでもある人々への暴力・複合的な差別も起こっているものの、日本では大きな問題として扱われにくい状況が他人ごととは思えず、まず記事にしてみようと考えた。 ルーツや肌の色が異なる人々のあいだに生まれた、今を生きる子