米長邦雄永世棋聖は『週刊現代』で「名勝負今昔物語」というエッセイを連載しています。その欄には毎回、いろいろな棋士が登場し、米長一流のユーモアあふれる筆致で公私にわたるエピソードや印象に残る1局を紹介しています。 今週発売の『週刊現代』(8月18日・25日合併号)には、前回の櫛田陽一六段に続いて、私こと田丸昇八段が登場しています。師弟が連続で登場するのは初めてだそうです。 写真は、「名勝負今昔物語」の記事の冒頭部分。今週号で94回目を数えました。 「名勝負今昔物語」に登場する棋士は、ベテラン・中堅・若手・故人と様々です。その中には米長とは交流がなさそうな若手棋士の私生活を書いた記事があり、よく知っているものだと驚いたことがあります。じつは米長は執筆にあたり、登場する棋士と会ってじかに取材しているそうです。私も7月上旬に米長から取材の依頼を受け、東京・鷺宮の米長の自宅に出向きました。 私にとっ