平成24年の十段戦、王座戦に続き25年の棋聖戦で井山裕太五冠(右)は張栩棋聖と対戦する。初の六冠&3人目のグランドスラムがかかる=平成24年3月19日、東京都千代田区の日本棋院 平成25年の囲碁界で、永久不滅の金字塔が打ち立てられるかもしれない。井山裕太五冠(23)が、まだ誰も成し遂げていない六冠保持、さらには7大タイトルを1度は獲得する史上3人目のグランドスラムの達成だ。記録を次々と塗り替えるそのスピードは、これまでの超一流棋士をもしのぐ。1月17日からは張栩(ちょうう)棋聖(32)との棋聖戦七番勝負が始まる。 昭和52年に現行の7大タイトル制が定まって以降、同時に五冠を保持したことがあるのは、張棋聖だけ。平成21年の第49期十段戦を制し、史上初の五冠になったのはプロ16年目、29歳2カ月のときだった。 一方、24年11月の王座戦で張王座を破った井山五冠は、プロ11年目、23歳5カ月での