岩崎:日本将棋連盟の棋士会長も務める佐藤さんは、いわゆる「羽生世代」の一人です。僕も佐藤さんと1歳違いなので、同世代ですね。ところで、今、目の前に将棋盤があって、駒が並べられているので、この盤面についての話から始めてもいいですか? 佐藤:どうぞどうぞ。 岩崎:これは将棋のルールを知っている人でもあまり知らないことなのですが、自分の「角」の前にある「歩」のところに、ものすごく隙があって、ここから勝負が始まるように将棋盤はデザインされているんですね。将棋を考えた人は天才だなと感心しました。 佐藤:そうですね。「角」は前に進めないですから、その前にある「歩」を取られたら、「角」も失ってしまう。ここから攻めるのが将棋のパターンの一つですね。 岩崎:その左隣にある「歩」は、「香車」と「桂馬」と「角」の3つがかかっていて、守られているのに、「角」の目の前にある「歩」を守っている駒はない。こうした隙を作
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