米大統領選で民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(67)、共和党のジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事(62)ら政治経験のある候補が伸び悩んでいる。「ワシントン政治」への異議申し立ては今に始まったことではないが、不動産王、ドナルド・トランプ氏(69)が共和党の候補指名争いで独走しているのは、民主、共和両党の政争に不満を持つ人々が「政治の素人」に引き付けられているからではないか。 茶会系も熱狂 「私はティーパーティーでも大きくリードしている。ティーパーティーが大好きだ。立ち上がって拍手に応えてくれ」 音楽の街、米南部テネシー州ナッシュビルのライブ会場でトランプ氏が約1000人の聴衆に呼び掛けると、半数ほどが立ち上がって盛大な拍手を受けた。 保守系草の根運動「ティーパーティー」(茶会)は米議会での共和党躍進を支えてきた。会場にいた茶会系の男性(50)は彼らが穏健派とみるジョン・マケイン上院議員(