稀代のロッカー、忌野清志郎が亡くなったのは2009年5月2日だった。その清志郎が、芥川賞作家に激賞され、直木賞作家に嫉妬されるトンデモない名著を残していることを知っているだろうか。 タイトルを「瀕死の双六問屋」という。 1998年から2001年にかけて「TV Bros.」の小さなコーナーで連載していたものをまとめた一冊で、曰く、ゴーストライターも立てず「俺が唯一というくらいまじめに自分で書いたもの」。 その文章を一言であらわすのは難しい。各話ごとエッセイっぽい回もあるし、小説っぽく物語を展開する回もある。 角田光代さん「その特異な手腕には、ちょっと嫉妬を覚えるほどだ」「双六問屋に行ったことがあるか?そこはみごとな世界だった」。 ”名著”の第一話はこんな書き出しから始まる。 双六問屋がなにかはよくわからないけど、そこは履歴書も学歴も職歴も関係ない世界であることが明かされる。とりあえず、理想郷
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