大手メディアの多くはルノー日産アライアンスを成功例と位置付けているが、筆者はそれに同意しない。提携以来、ルノーの業績は右肩下がりを続け、日産自動車が新興国で汗水垂らして作った利益を吸い込み続けている。 さらに電動化をはじめとする技術もほとんどが日産自動車のものだ。筆者は過去のルノーの走りについて、あるいは走らせる技術については深い敬意を示したいと思うが、こと未来の競争領域、いわゆる、Connected(つながる)、Autonomous(自動運転)、Shared(共有)、Electric(電動)を束ねたCASEの領域の技術においては、ルノーは相当に遅れていると考えている。そして現在、それらはほとんど日産自動車の技術で補完されている状況である。 前回の記事で詳細に説明したように、日産自動車はルノーに救われた。それは厳然たる事実である。しかし以来17年間の多くをルノーに尽くすことで過ごしてきた。
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