2018年に読み終えた本は95冊だった。 そこから印象に残っている5冊を紹介する。 21世紀の貨幣論 21世紀の貨幣論 作者:フェリックス・マーティン東洋経済新報社Amazon 2017年から2018年の頭にかけて暗号通貨が盛り上がっていたので読んだ。暗号通貨の仕組みよりも、そもそも「お金」とは何かを知りたくて。本書ではこの疑問にこう答える。 通貨そのものはマネーではない。信用取引をして、通貨による決済をするシステムこそが、マネーなのである。 一般的に語られるお金の歴史では、初めに物々交換があり、そこから代用品としての貨幣が生まれたとされる。だがこれは間違っている。この通説は推論で導き出されたに過ぎず、何か明確な証拠があってのものではないのだ。 現実のマネーとは「債務を譲渡する」ところから始まっている。これを知り、理解できることが本書の価値だと俺は思う。金貨や銀貨といったハードではなく、社