『お金0.0 / ビットコインが★なくなりました』第9話 2018年09月28日 あなたは1000万円盗まれたらどうしますか? 役者を目指す若者「出野達也」は、思いつきで仮想通貨取引を始めた。 家族に300万円を借金して、全額投資。 瞬く間に増えるお金、豪遊に次ぐ豪遊─...
※この記事は2014年8月11日にマンガHONZ(運営:株式会社マンガ新聞)にて掲載した記事の転載になります。 レビュアー:東海林 真之 “闇金融”の日常と債務者たちのリアルな人間関係を描く『闇金ウシジマくん』。ドラマ化・映画化もされた同作品の今、これから、作られ方などについて、堀江貴文(以下、堀江)が切り込みます。 作者であるマンガ家真鍋昌平(以下、真鍋)は、どのような取材を行い、あの生々しい人間描写を行っているのか。内容はもちろんのこと、堀江が真鍋をインタビューしていたはずが、途中から真鍋による堀江のインタビューになっていく、一連の流れにもご注目ください。 取材した「フリーエージェントくん」はどんな人だったのか 堀江 ところで、ウシジマくん(※)は、これからどうなっていくんですか? もう今の話は終わるんでしょうか。 ※ 『闇金ウシジマくん』: 「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)に不
『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...
『腸よ鼻よ』11指腸 2018年09月29日 澄み渡る青い空と透き通るような海、白い砂浜のある南の島――沖縄。 この島に生まれ、蝶よ花よと育てられた1人の少女がいた。 彼女の名は島袋全優。 漫画家を志し、いずれは大都会東京での タワーマ...
中央アジアのキルギスという国は、北はカザフスタン、東は新疆ウイグル自治区、南はタジキスタン、西はウズベキスタンに囲まれた場所に位置しており、国土の面積は日本の約半分という小さな国である。 山や湖に囲まれたこの美しい国には、今なお続く信じ難い現実がある。それは仲間を連れた若い男が、嫌がる女性を自宅に連れていき、一族総出で説得し、無理やり結婚させるというもの。キルギス語で「アラ・カチュー(奪って去る)」と呼ばれる「誘拐結婚」である。 その是非以前に衝撃を受けるのは、「慣習」というものが持つ引力の強さであるだろう。各地における村社会の集合的意識は、底なし沼のような側面を持つ。キルギス人の人口の約7割を占めるクルグズ人、その女性の約3割は、誘拐により結婚していると推定されるのだ。 本書は気鋭のフォトジャーナリスト・林典子が、5ヶ月間にわたりキルギスに滞在、約25組に及ぶ女性たちの取材記録を収めた写
中学生の頃、過労で肺炎になり入院してしまいました。 その時の主治医の先生が無愛想な強面の男性で、正直言って苦手でした。 しかし、ある日のこと。 病室でも、多分に漏れず多くの時間を漫画を読むことに費やしていた私。何回読んだか判らない『HUNTER×HUNTER』を読んでいた時、その先生がやって来て 「それ、面白いよね!」 と普段見せない笑顔で話し掛けてくれました。 その時私は「いい人だなあ」と思ってしまったのです。 ……我ながら何というチョロさでしょう! ともあれヒソカが好きだというその先生と、退院した後も通院時にハンタートークで盛り上がったものです。 そんな時期もありつつ、物心付いた頃からジャンプっ子でもあった私にとって『HUNTER×HUNTER』は連載開始時からずっと追い続けている愛着のある作品。今までで最長となる二年超の休載を経ての今回の連載再開の一報、本当に嬉しい物でした。 よく巷
斜練家は、その開祖である斜練常陸介隆昌、旧姓桐野隆昌が、円保5年の文燕之役での戦功を認められ、主君からシャネル・ブランドのハンドバッグとともに、斜練姓と紋を許されたことに始まったそうである。 残念ながら、実在の武将ではなく(当たり前か)、現代美術作家・野口哲哉の立体作品である。細部の質感まで見事に表現された甲冑、絶妙かつビミューな表情、「シャネル」ロゴ配置の洗練されたセンス、作品の背景として創作されたストーリーの面白さ、そして、人間の肉体そのものの、滑稽さを伴うリアルで生々しい表現。もう最高だ。題して「シャネル侍着甲座像」。私自身、4年ほど前に表参道のスパイラルでの展覧会で見て、心を撃ち抜かれた作品でもある。尚、言うまでもないと思うが、姓の「斜練」は「しゃねる」と読む。 本書は、リアルな武士像と現代的な妄想がないまぜになった作品を作り出す、野口哲哉の初の作品集だ。例えば、下記の武士、戦いの
『ニューヨーカー』誌の2013年12月23日&30日合併号に、マイケル・ポーランが「植物に知能はあるか」というテーマで力作レポートを寄せていました。ポーランは、カリフォルニア大学バークレー校でジャーナリズムのジェームズ・ナイト教授職にあり、本を書けば毎度ニューヨーク・タイムズのベストセラーリスト入りを果たすという売れっ子ノンフィクション作家でもあります。それに加えて、彼はアマチュアの料理人でもあるんですよね。最新作”Cooked”については、本稿の最後でさらっとご紹介いたしますが、なにせ売れっ子なので、タイトルよりも著者の名前の方が目立つカバーとなっております(^^ゞ さて「植物に知能はあるか?」と聞いて、「それってトンデモ?」と思った方もいらっしゃることでしょう。そう思われるのも無理はありません。なにしろ、「植物には感情がある」とか「植物は人間と心を通わせることができる」といった話には、
人間の欲望が丸出しになる政治のゴシップは東西を問わず人を惹きつける。権力闘争、飛び交う札束、そして、男女関係。本書には、金欲と情欲が渦巻く世界を泳いだ現代中国を代表する10人の悪女が登場する。 元重慶市党委員会書記の薄熙来の妻で、夫の力を背景に蓄財をしながら、英国人の愛人を殺害した谷開来。枕営業で国民的人気歌手になりながら、政財界の秘密を知り過ぎてしまったからか現在行方不明の湯燦。もちろん、文革時代の悪女2人、毛沢東の妻の江青と林彪の妻の葉群も登場する。共通するのは女性を武器に男の鼻の下をべろべろに伸ばさせて、のし上がっていくところだ。 例えば、女性実業家の李薇。本書では「魔性の熟女のチャイナドリーム」として取り上げられているが、のし上がり方が確かに凄い。ベトナムで生まれ、7歳で中国の雲南省に移住。27歳で最初の結婚をするが3年もたたずに離婚。「チャイナドリーム」が始まるのは33歳のとき。
東えりかさんが、HONZメンバーによる「8月のこれから読む本」をまとめてくれている。 /3584 今回も面白そうな本だらけで悔しかったので、これとは別にあらたな本を仕入れたのである。予想してない反撃をされたHONZメンバーの悔しがる姿が目に浮かぶというものだ。愉快である。今回はなぜその本を選んだのかについて少し紹介してみよう。 『リーマン侍 江戸語の世渡り』はタイトルで買った。このタイトルは歌舞伎に馴染のある読者へのゴキブリホイホイだ。弁天小僧の台詞「しらざあ、言って、聞かせやしょう」で有名な、通称「白波五人男」という演目は「青砥稿花紅彩画」というふうに文字で書き、その読みは「あおとぞうし はなの にしきえ」なのだ。つまり歌舞伎の演目というのは体言止めで5-7、7-7というようなリズム刻むのだ。
世界四大文明といえば? 義務教育時代の記憶を掘り起こせば、センター試験で地理を選択した理系の私でも、エジプト文明、メソポタミア文明、黄河文明、そしてインダス文明の名を辛うじてあげられる。この“四大”文明というくくり方には様々な異論もあるようだが(2009年出版の『もういちど読む山川世界史』にも「四大文明」という表現はみられない)、大河に支えられて発達した初期文明としてこれらを認識している方は多いはずだ。 それでは、インダス文明について何か具体的にイメージできるものはあるだろうか。モヘンジョダロ、ハラッパー遺跡以外になにも思いつかなくても無理はない。下の数字はGoogle検索によるヒット件数(2013年11月10日現在)だが、インダス文明は四大文明の中で最低の数字を示す、日本人にとって最もマイナーな存在といえるからだ。 エジプト文明:1,930,000 黄河文明:512,000 メソポタミア
大拙と幾多郎 (岩波現代文庫) まず断わっておくと、「面白さ」という指標で考えれば、★☆☆☆☆である。あとがきにも「現代社会に生きる私たちに益することを考えようとしてではなかった」とある。本のキュレーター勉強会で紹介するからといって、期待は禁物だ。本書は鈴木大拙と西田幾多郎という人物を知るためにもってこいの書籍である。そもそも二人を知りたい読書がどれくらいいるのかは分からないが、石川県出身の二人について、同郷の僕が書くことはけっして悪いことではないと割り切って書く。 本書を端的に説明すると、世界に禅を広めた鈴木大拙と日本で唯一の世界が認める哲学者と言われる西田幾多郎、禅を生きるよすがにしたこの二人を中心とした、明治時代における人びとの人生の交錯を描いている。 西田幾多郎の著作は哲学と禅の前提知識無しに読むと必ずや理解不能に陥り、早々に本棚行きになる。鈴木大拙の著作も西洋文化に汚染された世代
驚くべきことに、ドイツでは今日もなお、刃渡り約90センチの切れ味鋭い真剣を用いた「決闘」が一部の学生の間でごく普通に行われている。 そんな書き出しで本書は始まるのだが、驚くのはこちらの方だ。隣のページに目を移すと、いきなり著者が身長2メートル近いドイツ人の大男と決闘しているシーンの記述に出くわす。それも著者が留学していた当時の話だから、わずか30年くらい前の出来事なのだ。 ドイツ語で「メンズーア」と呼ばれるこの「決闘」は、刃渡り88センチ、柄の部分が15センチもある鋭利な真剣を用いて、顔と顔を正面から斬りつけるものである。決闘する両者の間には剣の長さの分、つまり約1メートルほどの距離しかなく、直立して向かい合わなければならない。しかも敵の攻撃をかわすために、上体と頭を前後左右に動かしたりすることすら許されていないのだ。 後ずざりしたり、顔をのけぞらしたり動かしたりした者は、「臆病で卑怯な態
ごく稀に、年に数回ほどだが、まるで導かれたかのように一冊の本と遭遇することがある。本書の強烈な磁力は、完成されたグラフィック広告のような表紙から発せられていた。 タイトルと写真を見た時の「この女性が!」という驚き。続いて副題の「8・19満州、最後の特攻」を眺める。「満州に特攻隊?」「8月19日って、終戦後のことなのか?」など、次々に湧き上がってくる疑問… まるで映画のエンディングのようなシーンから本書は始まる。 ”「女が乗ってるぞ!」 滑走路を走る飛行機の後部座席に、さらさらと風になびいている長い黒髪が見えたのだ。そしてほどなく群衆は、あの白いワンピース姿の女性も忽然と姿を消したことに気づいたーーー。” 九七式戦闘機に乗っていたのは、ソ連軍戦車に特攻しようとする谷藤徹夫少尉(当時22歳頃)。そして見送りにきていたはずの妻・谷藤朝子(当時24歳頃)が、いつの間にか後部座席に。1945年8月1
最近の小学生向け恐竜図鑑を読むと、カラフルな羽毛に包まれた、ニワトリやダチョウみたいな恐竜がいっぱい載っていることに驚く。 羽毛恐竜。1990年代に羽毛の痕跡の残っている恐竜(獣脚類)が次々と発見されたことで、鳥と恐竜の距離はぐっと近くなった。一方で、かつて「鳥の先祖」だと言われた始祖鳥と現生鳥類の距離は遠くなる(本書の帯には、始祖鳥の骨格標本が「オレ、鳥の祖先じゃないんだって…」と悲しがり、その横に「どうしたんだ始祖鳥!」というよくわからないコピーがついている)。 そんなわけで、そろそろ鳥類学者が恐竜について語ってもいいんんじゃない? と誰か(著者自身だけかも知れない)が思って出来上がったのが本書だ(たぶん)。 というわけで、著者は高らかに宣言する。 現代社会において、鳥類が恐竜から進化してきたことを疑うことは容易ではない。というか、疑ってもらっては困る。なぜならば、この本は鳥類が恐竜か
旅行好きにはたまらない本だ。本書を通して南北はスコットランドからエジプトまで、東西はポルトガルからアルメニアまでの広大な土地を旅した気分になれる。それも時代は今から遡ること2000年、古代ローマ帝国時代である。 ああ、こういう本に巡りあえるから読書はやめられない。読了後は数ヶ月に亘る世界旅行をして帰ってきたような気分なのに掛かった費用は書籍代たった3,200円である。だいたい本書は書棚に飾っておくだけで格好いい。赤い背表紙に『古代ローマ帝国 1万5000キロの旅』というタイトル、そしてトラヤヌス帝時代のセステルティウス貨(金色の青銅貨)が描かれいる。松岡正剛の千夜一夜を飾っているように書棚が栄えるのだ。 しかも、調べてみると原書はイタリア語であり、まだ英訳出版されてないようだ。英訳が出る前に日本語訳が読めるとは、日本人で良かったと思う瞬間である。翻訳家の関口英子・佐藤奈保美両氏と河出書房新
私たちの意思は自分たちの気がつかないところで、周りの環境に大きく影響されている。例えば、本書でも幾度か登場する、選挙の場面ではどうだろうか。 投票所がどこにあるか、そんな些細なことにも大いに影響されている。アリゾナ州での学校補助金の増額への賛成票は、投票所が学校の場合、そうでない場合よりも有意に多かった。これは先行する刺激(この場合は学校)に判断や選択が影響されてしまう「プライミング効果」と呼ばれるものだ。 政治に疎くテレビ好きの有権者は、政治にくわしくテレビを見ない有権者の三倍も、「顔の印象に基づく能力」に影響されやすい。がっしりした顎と自信あふれる微笑の組み合わせが、できる男の顔で、能力がある印象をもたらす。だからと言って、政治家として活躍できる証拠は何処にもない。 投票用紙への記入にも、小さな工夫がある。難しい漢字の候補者はひらがなで立候補する1つの要因に、誰もが習熟したひらがなを記
○『資本論』マルクス 資本主義の矛盾点、「労働と賃金」について考え直す ○カール・マルクス 1818 ~ 1883 年。プロイセン領ライン州トリール生まれ。ボン大学、ベルリン大学で法学、哲学、歴史学を学ぶ。科学的社会主義、マルクス主義を構築し、のちの経済や社会、思想に大きな影響を与えることになった。『共産党宣言』『経済学批判』など、著書多数。 ○哲学書でもあるマルクスの集大成 マルクスが生涯をかけて取り組んだ『資本論』の第1巻は、1867年に発表された。科学的社会主義の視点を取り入れて、近代資本主義を究明したこの本は経済学書であるとともに、彼の思想を詰め込んだ哲学書でもある。 『資本論』は全3巻からなり、第1巻が7編25章、第2巻が3編21章、第3巻が7編52章という大著である。しかし、じつは未完の著作なのだ。マルクス自身が執筆しているのは1巻の「資本の生産過程」のみ。2巻と3巻はマルクス
シャネルNo.5。1921年に売り出されて以来90年以上、香水の代名詞である。現在でも「30秒に1本」売れ続けているのだそうだ。 貧しい行商人の子として生まれ孤児院で育ちながら、その美貌と才気で上流階級の男たちの心をつかみ、「フランスのエレガンス真髄」にまでのし上がったココ・シャネル。「自分で稼ぎ、自由に愛し、男の指図を受けずに望むままに生きたい、という女性たちの欲求と女性解放の旗頭」として、ごてごてと飾り立てたドレスの中から女性たちを救い出したココ・シャネル。何事にも果敢に挑戦し、勝利を勝ちとる英雄的女性の伝説… しかし、一方で語られてきたように、シャネルにはナチスの協力者としての顔があった。 シャネルの死後まもなく、その生涯と業績をたたえる公式展「シャネルに捧げるオマージュ」が1972年10月にパリで行われると発表されたが、開催直前に延期を余儀なくされる。ナチスによるパリ占領時代にドイ
昨日、ビジネスHONZの合格者、すなわち新しく迎える仲間へのオリエンテーションがあった。鰐部祥平さんは残念ながら都合がつかなかったが、深津晋一郎さんと田中大輔さんが参加。オリエンテーションといっても、要するに飲み会で、結局本の話題を中心に、昔からの知り合いと話しているような、実に心地よい時間が流れた。というか、成毛眞がわれわれを新しいメンバーに紹介した言葉を借りれば、「要するに『おばちゃんの集まり』で、みんな、人の話聞いていないし、好きなこと話しているだけ」だけで、おっしゃるとおり、唖然とする深津さんや田中さんを前に、井上卓磨をいじりつつ、成毛眞、東えりか、足立真穂らと好き勝手に楽しく話して大変満足したのである。 成毛眞はもう一軒行く、と言う。この心地よい気分のまま、私も行きたかったがぐっと我慢した。そう、明日(というか今日)は私がレビューを書く日。しかし、まだ本さえ読了していない。電車の
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