来週は8月15日を迎える。67年前、日本の無条件降伏というニュースは地球の裏側にあたるブラジルで、日本とは違った形で大きな波紋を引き起こしていた。第二次世界大戦直後のブラジル日系人社会で、日本の敗北という事実を受け入れた「負け組」(認識派)と、「日本は勝利したはずで、負けたなどと言うのは非国民だ。けしからん!」と怒り狂った「勝ち組」(信念派)との対立が激化、「勝ち組」の臣道聯盟という組織が「負け組」の人々を暗殺するという事態にまで発展してしまった。 先日、この事件を題材にしたヴィセンテ・アモリン監督の映画「汚れた心」を見て、もう少し詳しいことを知りたいと思ったのだが、原作のFernando Morais“Corações Sujos”はポルトガル語の原書だけしか刊行されておらず、邦訳はおろか英訳もない。このフェルナンド・モライスという人はブラジルでは著名なノンフィクション作家らしく、例えば
玉居子精宏『大川周明 アジア独立の夢──志を継いだ青年たちの物語』(平凡社新書、2012年) 私はだいぶ以前からアジア主義というテーマに関心を持っていたものの、それを素直に表明できない微妙な居心地の悪さも同時に感じていた。「アジア解放」という大義名分が、かつて日本の国策としての対外的膨張政策に利用された経緯はどうしても否定できず、そこへの慮りを常に意識しなければならないからだ。ただし、「アジア解放」という理想を純粋に信じて生き、そして死んだ人々がいたことも無視できない事実であり、このあたりの複雑な絡まり具合を解きほぐしながら理解していくのはなかなか容易ではない。 そうした複雑さを体現した人物の一人としてはまず大川周明が挙げられるだろう。彼はクーデター騒ぎに参画するなどアクティヴな活動家であり、またアジア主義のイデオローグとして戦犯指名を受けたため、毀誉褒貶が激しい。他方で、篤実な学者であっ
この夏、東京新宿歌舞伎町に新名所となるロボットレストランが誕生した。行ってきた人の話によると、バブルのころに大流行したショーパブのようなものだが、本当にドでかいセクシー女性ロボットが登場し、ダンサーたちと絡むのだそうだ。一日3回ある公演は、ほぼ満席で、女性が見ても嫌悪感なく面白いとか。これはぜひ行ってみたい。 こちらのCMもこの夏登場したもの。いつも話題を振りまく金鳥。 よく出来てるなあ、と思う反面、ちょっと怖くはないだろうか。 こういう感情を「不気味の谷現象」と呼ぶのだそうだ。ロボットを人の形に似せていくと、徐々に好感を持ち共感度も高くなっていくのだが、あるところで突然嫌悪感や不気味さを感じるようになる。それを越えてより人間に近づけば、また好感度があがる、その谷間にこのCMはあるような気がする。もちろん計算済みなのだろうが。 『弱いロボット』はコミュニケーションの認知科学を専門とする著者
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