花咲さんの就活日記 1 (IKKI COMIX) ■【オススメ】31歳、無職、未婚、彼氏なし、貯金13万円。主人公は、漫画を諦められるのか。 主人公は編集部に漫画を持ち込むが、うちは求めていない、と断られる。そこで電話をかけた先は別の編集部。4年前に不義理した先で、戻りたい、もう一度描かせてください、とアピールするのだが、もううちの漫画家ではない、二度とかけてこないで、と切られてしまう。 31歳、無職、未婚、彼氏なし、貯金わずか13万円の主人公は、漫画を諦めようとしている漫画家。しかし未練がたらたら。連載するまで行ったことがあり、その際に担当編集とうまくいかず、自分から降りた過去がある。以来、持ち込むも鳴かず飛ばず。なのでもう漫画をスパっと諦めようとする。だが、今までも、会社勤めすれば自分には漫画だと思い、漫画に専念すれば会社勤めがしたい、とふらふらしてきた。そして、今回も。 そのようなモ
LOVE&SYSTEMS [著]中島たい子 少子化と労働力不足の問題を解決するために、各国が極端な結婚政策を採り始めた、という設定の近未来小説。結婚制度そのものをなくしてしまって自由恋愛を認め、子どもは国の教育施設でまとめて育てるというF国。国の決めた相手としか結婚できず、女性には社会進出の道が与えられていないN国。移民に頼り、結婚する人が極端に減ってしまった国や、幸福度ナンバーワンを謳(うた)う幻の小国など、どこかで聞いたような気もするさまざまな国での人々の生き方が、明るいタッチで描かれている。 恋愛という、もっとも個人的なはずの営みが、システムにがんじがらめにされ、自由な思考や決断も妨げられてしまう。恐ろしい話だが、近未来に限らず過去や現在にも、こうしたことは多々あるのではないだろうか。 愛をめぐる制度について、小説の結末のロマンチックラブ(幻想?)をどう考えるかも含め、友人との議論の
中国と茶碗と日本と [著]彭丹 著者は着物を着て茶をたて、能を舞い、幸田露伴を読み、寺に出入りし、そして日本語で小説も書く日本学者だ。欧米人の日本学者には、伝統文化に身体ごと入り込んでゆく人々が多いが、アジアの日本学者では、ごく少数派である。 本書は茶の湯の陶磁器を素材にしているが、専門家しか分からない類の専門書ではない。著者が茶の湯の体験のなかで驚き、感動し、謎に思ったそのひとつひとつを解明しようとしている。その目の付け所と解明の方法が、ただごとではない。 日本の国宝になっている陶磁器は十四点あるが、そのなかの半数以上が中国製だという。茶の湯の茶碗(ちゃわん)は八点だが、そのうち五点は中国のものなのだ。そこで著者は謎を抱える。なぜ外国製のものが国宝になるのだろうか、と。ちなみに、現存する曜変天目茶碗三点はすべて日本にあり、中国では全く知られていない。 中国では曜変(窯変〈ようへん〉)天目
ヒーローカンパニー (1) (ヒーローズコミックス) ■【オススメ】ヒーローを雇い街の平和と人を守り利益を生み出す優良企業、 ヒーローカンパニーを描くお話。著者らしい抜けた笑いと生真面目さが見事にマッチ。 ヒーロー描かせればこの人、というひとり、島本和彦氏の新作は 近未来の話。夜に主に活動する会社を描く。そこで働く者は、ヒーロー。 街を守り人の命を守る。自分の命も守り、弱い者から守り会社の利益も守る。 自分の生活を守り正義を守り、できれば平和も守る。それが、ヒーローカンパニー。 仕事で活躍すれば守った相手にサインをもらい、その日の仕事は帰ったら PCに打ち込んでデータ化する。それを忘れると給料が出ないからな! そして勤務時間外の悪に対してはスルーを決め込み、明日のために 休息をとる。明日に疲れは残さない。そんなヒーローカンパニーの、 入社試験を受けているのが主人公。面接まで進んだ彼は裏の話
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