新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響でマスク不足が続き、一部小売店では価格が平時の10倍程度に高騰する例がある。高額転売が規制された中での値上がりに消費者から賛否の声があがったが、中国からマスクを輸入する業者が、仕入れ価格の高騰に四苦八苦している実態が取材で浮かび上がった。 大手スーパーに不織布マスクを卸した神戸の企業は「仕入れ値が何十倍にもあがっている」とし、「できる限り輸入コストを抑え、価格交渉も強く行い、できる限り薄利で卸しました」と話す。また、東京で貿易商社に勤め、マスクの中国輸入を手掛ける男性(30)は「中国のマスク工場から見積もり提示が届きますが、とても高いです」と仕入れの内情を明かす。 「できる限り輸入コストを抑え、価格交渉も」 関西を中心に85店舗を構えるスーパーマーケットチェーン「イズミヤ」の一部店舗では2020年3月下旬、50枚入り不織布マスクの商品を税抜