ユーザーの利便性やプライバシ保護の観点からは,すべての取り引き(トランザクション)で厳格なユーザー認証を実施する必要はない。ユーザーのアクションを必要とする『アクティブ認証』ではなく,必要としない『パッシブ認証』で済む場合も多い」---。米RSA SecurityのCEO兼社長であるArt Coviello(アート・コビエロ)氏は4月26日,現在開催中のセキュリティ会議/展示会「RSA Conference Japan 2006」の基調講演において,ユーザー認証を使い分けることの重要性を説明した。以下,同氏の発表内容の一部をまとめた。 オンライン・サービスを利用するには,ユーザーはサービス提供者に対して,個人情報を開示する必要がある。しかし,ユーザー自身は自分のプライバシを守りたい。ユーザー認証の手続きも面倒だ。そのため,ここで「摩擦(conflict)」が発生する。サービス提供者としては