彼は、私がミャンマーの日本語学校にいた時に教えた学生でした。 あまり文法や漢字などを理屈で覚えるタイプではなかったので、テストの点は良くなかったけど、会話の発音は校内でもピカイチでした。 日本人と話すことが大好きで、日本人旅行者が集まる日本食レストランに度々出入りしていたからです。 そこで日本人に声をかけては、教科書の整いすぎた文ではなく、生の日本語をどんどん吸収していきました。 そんな彼が三ヵ月間の観光ヴィザで来日。 三ヵ月間アルバイトをしながら遊び、そして帰国直前に入国管理局に難民ヴィザを申請しました。 「ずっと日本にいたいわけではないけど、今はまだミャンマーに帰りたくない。 帰っても別に仕事はないし、日本が好きだから。」 と、オロオロした私にそう言いました。 難民ヴィザは、名前の通り「一時的な避難」のためのヴィザです。 それを申請することは、国を批判することにあたり、もしミャンマーに
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