【この記事の3つのポイント】 第7次エネ基は、火力の実に5〜9割がCCSか水素アンモニアに 再エネ拡大や原子力復権より、火力の中身が最大の変化 エネ庁は排出係数という形で脱炭素火力拡大を宣言している 2024年12月17日、第7次エネルギー基本計画の原案を資源エネルギー庁が公表した。この計画は国のエネルギー需給と政策方針を定めたもので、おおむね3年に1度見直される。政府のエネルギー政策の根幹を規定する、極めて影響力が大きいものだ。第7次計画は、翌週に示された「2040年度エネルギー需給見通し」と対をなしており、本稿ではこの2つ合わせて第7次計画と呼ぶこととする。 第6次までの計画は、政府が実施する政策を具体的に挙げ、その施策の効果などを基に策定していた。つまりは積み上げ型だ。一方の第7次は、必要な排出削減量などを規定した上でシミュレーションを実施する。いわゆるバックキャスト型で策定した。こ
