オリンピックやワールドカップ、レース競技等と違い、ドイツゲームの流れを汲むモダンボードゲームにおいては、2位以下を規定することが少ない。このことを根拠に、ゲームに取り組む際、たとえ1位になる望みが小さくても2位に甘んじず、1位のみを目指すべきだという考え方がある。筆者も同意見である。 今回は2位以下に価値について論じていく。 ドイツ年間ゲーム大賞作などのルールを確認してみる まずは、ルールに規定されているかどうかを確認していこう。以下は日本発のカードゲームである『スカウト』がノミネートされたことで話題のドイツ年間ゲーム大賞の勝利条件についてまとめたものである。 ドイツ年間ゲーム大賞作 1979年 ウサギとハリネズミ (Hase und Igel) 早くゴールに辿り着くことが目的。勝者には言及されていない。順位に言及あり。 1980年 ラミィキューブ (Rummikub) 最も点数が高いプレ