人類学者が沖縄や鹿児島県の奄美地方から持ち出した遺骨が返還されていない問題で、京都大学で遺骨を保管していた箱の一部とみられる板が16日までに見つかった。板には「清野蒐集(しゅうしゅう)人骨」「大隅國(おおすみのくに)大島郡喜界村赤連ダンムチノ下」などと書かれており、4体分の標本番号が記されている。2014年11月に京都市の同大学のごみ集積所にあったのを学生が見つけ、現在は沖縄の「アイヌ民族と連帯するウルマの会」が保管している。 京都大学はこれまで、奄美から収集された遺骨を保管しているかどうか明らかにしていない。京都帝国大学(現在の京都大)教授だった人類学者の清野謙次氏(1885~1955年)や門下生が、奄美を含む各地から収集した遺骨を京都大に寄贈したことが文献などで確認されている。 板に記されている標本番号は1123号から1126号の4体分。「大隅國」は奄美群島と現在の鹿児島県東部。「ダン