先月も取り上げたマンガ海賊版サイトを巡る状況が、ここ1ヶ月で大きく動いている。政府が4月13日に「短期的な緊急処置としてのサイトブロッキング」を認める方針を決定したことが、出版業界だけでなくIT業界や法曹界も巻き込んだ議論を巻き起こしているのだ。筆者はこの問題を議論するイベントを企画し、4月23日にそこで司会を務めた。今回はその模様をお伝えしたい。 ブロッキングの前にするべきことがある 「海賊版サイトをブロック(アクセスできなく)する」ことの何が悪いのか? と読者は思われるかも知れない。マンガ家はじめクリエイターの努力の結晶である作品を盗み、そこから違法な利益を得る海賊版サイトの存在はどんなことがあっても許せるものではない。 しかし「今回のブロッキングの決定過程には大いに問題があり、役人の仕事としては失格だ」と厳しく指摘するのは、国際大学GLOCOM 客員研究員の楠正憲氏だ。氏は、既に実施
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