クラウドコンピューティングが注目を集めている。だが、企業情報システムを安心して委ねられるだけの基盤になるためには、クラウドを実現するテクノロジと、クラウドから生まれるサービスの双方が歩調を合わせ、社会のニーズに応えなければならない。両者の間にある“素敵な関係”について、日本発でクラウドビジネスに臨むブランドダイアログの二人の取締役が解説する。今回は、柳沢貴志 常務取締役 兼 コンサルティング本部長が、テクノロジの普及を妨げる“壁”について説明する。 クラウドコンピューティングへの関心は高まる一方だ。企業のIT部門は、ここ数年でクラウドを本格的な投資対象とみるようになり、これまでのIT投資のあり方を抜本的に見直し始めている。 特に、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)分野では、米国ベンダーをはじめ、国内ベンダーも多数参入したことで、徐々にではあるが導入(というより利用)が広がりつつあ