フィリピン中部イロイロ(Iloilo)で、モロ・イスラム解放戦線(MILF)との戦闘で死亡したフィリピン国軍兵士の遺体を運ぶ兵士(2008年8月20日撮影)。(c)AFP/RICKY ALEJO 【8月21日 AFP】フィリピン政府は21日、前月大筋で合意していたイスラム教反政府勢力モロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation Front、MILF)との和平合意を破棄した。大統領府が発表した。同国南部では2週間にわたり激しい戦闘が続いている。 和平合意では、MILFが拠点とするミンダナオ(Mindanao)島にあるイスラム系住民の「ホームランド(先祖伝来の土地)」について、独自の治安維持、金融、行政事務、教育、法律などのシステムを認めるほか、天然資源の管理に完全な自治権を与えることなどが盛り込まれ、40年にわたる流血の歴史を終わらせる「包括的な協定」への道筋を整え