新城カズマ『物語工学論』は、物語の構造を7つのキャラクター類型で「工学的に」分類するという学術書(娯楽書)*1です。 ●新城カズマ『物語工学論』角川学芸出版 - 三軒茶屋 別館 本書は「入門篇 キャラクターをつくる」として、古今東西の物語、特に20世紀のエンタテイメント作品を「7つのキャラクター」に分類し、物語作成の構造を説明するというこれまでありそうでなかった学術書だと思います。 著者である新城カズマは『蓬莱学園の初恋!』(新城十馬名義)や『サマー/タイム/トラベラー』、『ライトノベル「超」入門』など、ライトノベルやSF小説など多々著している小説家であり、フジモリも昔からファンの作家なのですが、今作は「物語」を分類し、「物語」を「作成する」手助けをしようというコンセプトで書かれています。 物語工学「論」の名のとおり、学術書を意識した文体はあたかも教授が自説を論ずるかのごとく、豊富な分析デ
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