「日常系アニメ」多くの場合、便宜的に使っているだけとわかっているのに、妙な引っかかりを覚えてしまう言葉。そもそも、アニメにおける日常とはなんぞや。これは押井守も高畑勲に問われた経験があるらしく、「鈴木敏夫のジブリ汗まみれ」(庵野秀明回)で明かされている。高畑さんて曖昧じゃないからねえ……むかし押井守とそれこそ雑誌で対談したときに、押井守が『赤毛のアン』の第1話、 これが僕がね、アニメーションをやるときに非常に大きな影響を与えられた。それで簡単に言うと30分の話を30分でやってた。 こんなことをテレビのシリーズでやっていいのか、と勇気づけられた覚えがある。 そこで描かれていたのはね、日常を描くということで……って言って、言った瞬間。 高畑さんがね「あなたの使っているその日常というのはどういう意味なんですか?」 って言ったんだ。したら押井さんがね、黙りこくったんですよ。 押井さんを黙らせるのは