本格的な夏の到来を前に、各自治体が、加熱しても殺菌しにくい「ウェルシュ菌」食中毒への注意を呼びかけている。 作りおきしたカレーなどの煮物が原因となることがあり、昨年は全国で約1400人が発症した。専門家は「梅雨や夏は1年の中で最も菌が増えやすい。料理は常温保存せず、速やかな冷蔵を心がけ、食中毒を防いで」と呼びかけている。 「リーガロイヤルホテル」(大阪市北区)のレストランでは5月初旬、昼食をとった利用客25人が下痢や腹痛などの症状を訴え、患者からウェルシュ菌が検出された。大阪市は提供メニューのうち、カレーなど作りおきの煮物料理が感染源の可能性が高いとみている。 3日間の営業停止処分を受けた同レストランは、料理の作りおきの中止や温度管理の徹底などの再発防止策をとった。担当者は「うまみを出すなどの目的で作りおきをすることがあった。調理後、速やかに提供するよう徹底する」と話す。 夏場は気温、湿度