進む公立離れと強まる私学志向-。鹿児島県教育委員会が10日発表した中学3年生の進路希望調査で、公立高校を希望する中学生が過去最少となり、卒業予定者に占める割合も7割を切った。一方で「私立・高専等」は過去最高の26.2%に。就学支援金などが追い風となっているとみられ、存在感を増している。 7月上旬、鹿児島市のホテル。私立中・高フェア会場前には、始まる10分前から親子連れが並んでいた。県内の私立高校20校が出したブースには、順番待ちの列ができた。薩摩川内市から中学2年生の娘と訪れた母親は「スクールバスで安心して通学できるのが魅力」。鹿児島市内の中学校に通う3年生の母親は「資格を取得できるし進路指導も手厚い」とメリットを挙げた。 主催した県私立中学高等学校協会(県私学協会)によると、この日訪れたのは約2300人。過去最多だった2019年を900人近く上回る。事務局は2010年に始まった私立への就