ふむにちわ、 ふむベト編集部です。 今回は、 ベトナムの数多ある調味料のなかでも代表格の、 今では日本でも容易に手に入るようになったヌックマムについて、 とってもディープに掘り下げてみましょう! ヌックマムがベトナムの魚醤であることは、 今や多くの日本人が知る所となっているのかもしれません。 (タイのナンプラーも魚醤ですが、お間違いなく!) 魚醤と言えば、匂いがきつくてどうも苦手だよ…。 という方もいるかとは思いますが、 「よいヌックマムほど、香りがいい」と、ベトナム人はよく口にします。 ただし、 これは仕込みの初期段階での魚の強烈な生臭さと比較して、と捉えるべきであり、 慣れない人にはやはり、ヌックマムの匂いは鼻につくでしょう。 しかし! 慣れというものは不思議なもので、 ひとたびヌックマムを食べ慣れてしまうと、 いつの間にか「匂い」が「香り」に変わり、 今、ヌックマムがあったならどんな
シノハラユウキ『フィクションは重なり合う: 分析美学からアニメ評論へ』(logical cypher books, 2016)(目次と概要)をご恵投いただきました。電子版を買う気まんまんでいたところだったので、たいへんありがたいです。以下、所収の以下の論文についてレビュー。 シノハラユウキ「フィクションは重なり合う: 分離された虚構世界とは何か」『フィクションは重なり合う: 分析美学からアニメ評論へ』所収, 5–113. logical cypher books. 2016. 分析美学的な議論の良さと面白さがはっきり出ている論文だった。個人的に非常に面白く読めたが、それ以上に人に薦めたい論文だった。いいところは少なくとも4つ挙げられる。 描写の哲学とフィクションの哲学の入門として 先行議論のレビューとして 分析美学的な枠組みを使った批評として オリジナルの枠組みとして 1. 描写の哲学とフ
2016年5月14日、神田神保町の日本マンガ塾で近藤ようこ先生のトークイベントが開催されました。印象に残ったところだけ抜粋ですが、レポートを書きます。 企画及び司会進行の飯田耕一郎先生(漫画家、編集者、漫画評論家)と近藤先生はデビュー当時に活躍されていた場所が近いという旧知の間柄。『劇画アリス』ですね。近藤先生は『ガロ』でデビューした後、三流劇画誌ブームの中で『劇画アリス』の米沢嘉博編集長の下、自由に描かせてもらえた、と。後でお話しされていましたが、まだ20代前半だったので、無理に「エロ」を入れていた。若い女性の実体験のように思われるのも、あえて利用していたところもある。全部戦略です、と。 高校生の頃のお話しに遡ります。新潟の高校で高橋留美子先生と同じクラスになり、池上遼一先生が好きという点で意気投合、漫画研究会をつくって…というお話しは知られていると思いますが、今日その漫画研究会が「今で
8月26日発売の『世界の辺境とハードボイルド室町時代』は、人気ノンフィクション作家・高野 秀行と歴史学者・清水 克行による、異色の対談集である。「世界の辺境」と「昔の日本」は、こんなにも似ていた! まさに時空を超えた異種格闘技の様相を呈す内容の一部を、HONZにて特別先行公開いたします。第1回は「高野秀行氏による前書き」と「かぶりすぎている室町社会とソマリ社会」について。(HONZ編集部) はじめに by 高野 秀行 私はふつうの人が行かないアジアやアフリカなどの辺境地帯を好んで訪れ、その体験を本に書くという仕事をしている。こんなことで生活できるのはありがたいと思うが、一つ困るのは話し相手がいないことだ。 たとえば、ここ5年ほど通って取材を行っているアフリカのソマリ人。彼らは数百年前から続く伝統的な社会システムを現在でも維持しており、それに従って内戦も和平も恋愛 も海賊行為も行われている。
ある時をきっかけに、食べ物のイメージがガラリと変わることがある。個人的に最も驚いたのは、はじめて四川料理の店で辛い麻婆豆腐を食べた時のことだ。俺は今まで何をやっていたのだろうかという激しい後悔と同時に、麻婆豆腐というものへの理解が革命的に変わっていくことを実感した。 高野秀行にとっては、それが納豆であったのだろう。ある時、ミャンマー北部のカチン州での取材中に食べた、日本のものと全く変わらない納豆卵かけご飯。しかも現地の人たちは納豆のことを、業界人ばりに「トナオ」と呼んでいるではないか。さらにその後、タイ、ネパール、インド、ブータンといった他のアジア諸国においても、納豆もしくは納豆もどきの食べ物と何度となく遭遇することになる。これを見逃す高野ではなかった。 本書は「納豆の起源と変遷を解き明かす」というテーマを目的に、アジアの奥地から日本の東北地方、はたまた固定観念の外側までを探検した一冊であ
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